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2019.07.23
カンガルーの本棚 熱い声援
こかじさらさんの「負けるな、届け!」(双葉文庫)を、読みました。
主人公はリストラに会った中年女性
再就職のあてもなく、生きる道に迷います。
偶然出会った都市マラソン、
熱い声援を送る中で
自分がやってきたことを、きちんと認めてくれるひとの大切さに気付きます。
そして、舞台はフランス・ボルドー郊外で開かれる
「メドック・マラソン」に
必死に走るランナーと、沿道で熱い声援を送る仲間たち。
胸がわくわくする小説です。
2019年7月23日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.06.13
カンガルーの本棚 男はつらいよ
福岡伸一先生の「できそこないの男たち」(光文社新書)を、読みました。
聖書には「イブはアダムの肋骨から造り出された」と書かれていますが、
福岡先生は、生物の原型はメスである。
オスは、遺伝子を運ぶ 使い走りのお役目のために造られたのではないか
先生は、その根拠を 昆虫などいろいろな生物を例にあげながら
解説されます。
目から鱗が落ちるとは こういうことなのか
男性優位社会にあって、男性の虚勢を見る思いがします。
生物学から 人類学へ
知的興味は尽きません。
2019年6月13日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.06.11
カンガルーの本棚 生命を奏でる
福岡伸一先生の「動的平衡2」(小学館新書)を、読みました。
遺伝子による生命活動を予測する、
あるいは仕分けをする研究が進んでいます。
福岡先生は、ゲノムは楽譜に過ぎないといわれます。
どの楽器でその音楽を奏で、
どのタイミングで、どの強さでその音符を表現するのか
それに 他の楽器とのハーモニー
こうして楽譜から、ことなる音楽が誕生します。
生命活動もこれに似て、ゲノムに規定されながらも
その表現は、ふたごでも同じではない。
人生は、環境とその人の生き方により、いかようにも変化する
福岡先生は人生の深い意味を伝えられます。
どのページからも 知的好奇心が刺激される わくわくの1冊です。
2019年6月11日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.05.29
カンガルーの本棚 生命とは何か
福岡伸一先生の「動的平衡」(小学館新書)を、読みました。
記憶について、食べる意味、病原体との共生
そして、生命とは何か
題名どおり、本の中身は硬い内容がぎっしりと詰まっています。
それでもおもしろくて、一気読み
分子生物学からみた生命観は、
わたしの中の未熟な生命観を、木っ端みじんに壊してくれました。
再生と、つぎの平衡状態へと
読後もいろいろな考えが頭の中を駆けめぐります
知的好奇心をいっぱいくすぐられる一冊です。
2019年5月29日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.05.05
カンガルーの本棚 藪の中で
池永陽さんの「下町やぶさか診療所」(集英社文庫)を、読みました。
舞台は東京下町の診療所
診察よりも愚痴話で混雑します。
ふとしたことから 訳ありの女子高生を引き取って
物語は動き始めます。
認知症の妻を介護する夫
交通事故で命を落とした夫に復讐を企てる妻
末期がんを宣告された幼馴染
そして、女子高生の秘密とは
お読みになった後、
あなたも やぶさか診療所に通いたくなるかもしれません
2019年5月5日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.05.02
カンガルーの本棚 病気になるわけ
栃内新さんの「進化から見た病気」(講談社BLUE BACKS)を、読みました。
ヒトは、病気とどう付き合ってきたのか
生活習慣病とよばれる文明病は、なぜ起きるのか
遺伝病の考え方
そして、おばあさんの役割りとは
本書は、「進化医学」の考えを、分かりやすく伝えてくれます。
医学にたずさわる人も、病気でお悩みの方も
一読されることを おすすめします。
2019年5月2日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.05.01
カンガルーの本棚 頼るちから
吉田穂波先生の「つらいのに頼れないが消える本」(あさ出版)を、読みました。
本当に困って助けを借りたい時でも、
相手の迷惑になるのではないか
相手の負担になるのではないか
甘えていると思われるのではないか
と思ってしまい、お願いすることに二の足を踏んでしまう
そんな経験を みなさんもされたことがおありかと思います。
本書はそんなあなたに
「助けを求めて、助けを受け入れる心構えやスキル」を指南してくれます
頼る事は相手への信頼と承認と尊敬の証
令和の世が、助け合いの心で満ち溢れますようにと願いながら
この本をお勧めします。
2019年5月1日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.04.26
カンガルーの本棚 武骨なやさしさ
大沼紀子さんの「てのひらの父」(ポプラ文庫)を、読みました。
都内の女性専用のまかない付の下宿館にすむ、3人の女性が主人公
就職浪人、司法試験浪人、アパレル会社に勤めるわけありの女性たち
下宿のお世話をするのは、武骨な大男
はらはら ドキドキ そしてやさしい涙
こんなふしぎな下宿館があれば、
かんがるうっ子を、住まわせるのになあ
2019年4月26日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.03.28
カンガルーの本棚 手をつなぎあって
小川糸さんの「にじいろガーデン」(集英社文庫)を、読みました
舞台は山奥の寒村にある、古ぼけたおうち
訳あって都会から逃れてきた4人の親子が 暮らし始めます。
しかも子ども二人に はは二人という 家族構成です。
家族で作った「虹色憲法」
①自分には決して噓をすかない
②一日に一回は、声をあげてげらげら笑う
③うれしいことはみんなで喜び、悲しいことはみんなで悲しむ
④絶対に、無理はしない
⑤辛かったら、堂々と白旗をあげる
家族が暮らしていくなかで、いろいろな事がおこります。
そんな時こそ、虹色憲法を中心に 家族で乗り越えていきます
風変わりな それでいて愛情たっぷりの家族に 乾杯
2019年3月28日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.28
カンガルーの本棚 ひとのこころが
朱川湊人さんの「オルゴオル」(講談社文庫)を、読みました。
ハヤトは小学4年生
おかあさんとふたり暮らし、空気読み読みの今風の男の子
自分の考えを持たず、まわりに同調します。
そんなハヤトに、近所のおじいさんからの依頼が
オルゴオルを鹿児島に住む知人に届けてほしいと・・
大阪に住む父を尋ね、ミチコさん、サエさんと出会い
旅がはじまります
福知山線列車事故の跡地、広島の原爆ドーム、知覧の特攻隊基地
大切な人をなくした人たちは どうしているだろう
ハヤトは おとなへの 大きな一歩を踏み出します。
2019年2月28日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.22
カンガルーの本棚 しあわせの輪
森沢明夫さんの「ヒカルの卵」(徳間文庫)を、読みました。
限界集落に暮らす ムーミン似の主人公
街から遠く、これといった産業もなく、
暮らしが成り立たなくなって、歯が抜け落ちるように
村から去っていく人々
主人公のムーさんは、村に活気を呼び戻そうと
「たまごかけご飯専門店」を開きます。
人の縁、友の助けが集まる中で、ムーさんの店はオープンします。
「裕福」と「幸福」とは、イコールでは結べないという作者の
熱い思いが伝わってくる一冊です。
2019年2月22日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.20
カンガルーの本棚 強さとやさしさと
原田マハさんの「奇跡の人」(双葉文庫)を、読みました。
舞台は明治20年の津軽のお屋敷
聞こえず、見えず、話せない少女と家庭教師のものがたり
そう、ヘレン・ケラーとサリバン先生の日本版です
抱きしめて、こころを通わせ
泣き叫ぶのではなく 忍耐を 伝える工夫を 育てます
そして物語は 昭和へ
65年の歳月を経て、奇跡が再会をもたらします。
強さとやさしさと、こころゆすぶられる小説です。
2019年2月20日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.19
カンガルーの本棚 ボッチとみんな
中田永一さんの「くちびるに歌を」(小学館文庫)を、読みました。
舞台は、本土を遠く離れた五島列島の中学の合唱部
女子だけのクラブに、男子生徒が入部してきます。
ざわめく空気、ひろがる波紋
15才の悩みと、未来への不安
ひとりで自分を見つめる孤独と
みんなで心ひとつに歌い上げる連帯感
小説は、五島の1年を足早に語ります。
15の時に自分は何を考えていたのか、
ふりかえり、はずかしく なつかしく
お読みいただきたい 一冊です。
2019年2月19日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.15
カンガルーの本棚 ふしぎな喫茶店
森沢明夫さんの「癒し屋キリコの約束」(幻冬舎文庫)を、読みました。
舞台は下町にある ふしぎな喫茶店
レジの横には、神棚とお賽銭箱が 鎮座します
店長とオーナーは、訳ありな女性
悩みをかかえた依頼人が、助けを求めて集まります。
さあ あなたも ふしぎな喫茶店のドアを 開きましょう
2019年2月15日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.14
カンガルーの本棚 守りたいもの
葉室麟さんの「峠しぐれ」(双葉文庫)を、読みました。
国境の峠茶屋で、ひっそりと暮らすふたり
夜逃げの一家を助け、助太刀をたすけ
そしてふたりは 藩の勢力争いに巻き込まれます。
身を隠すように暮らすふたりの過去とは
そして、守りたい、守ろうとするものは
最後のページまで 一気読みの一冊です
2019年2月14日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.11
カンガルーの本棚 おじぞうさん
森沢明夫さんの「夏美のホタル」(角川文庫)を、読みました。
房総の寒村を訪れた、若いふたりずれ
よろずやに住む老親子との交流を通じて、
家族とは、幸せとはなにかを考えます。
悲しい過去と、数十年後の和解
作中に登場するおじぞうさんに、会いたくなりました。
2019年2月11日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.10
カンガルーの本棚 もっと前に知りたかった
庭内別居、熟年離婚という、おだやかでない言葉が飛び交います。
好きで一緒に暮らし始めた男女が、なぜにうまくいかないのか
黒川先生は、その答えを男性の努力に求めます。
妻につらい記憶を与えないコツ
妻に笑顔をもどすコツ
どうすればよいのか、それは読んでのお楽しみ。
男性必読の一冊です。
2019年2月10日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.07
カンガルーの本棚 縄文からのメッセージ
森沢明夫さんの「ライアの祈り」(小学館文)を、読みました。
主人公は、縄文時代に生きるライアと
いまに生きる桃子
それぞれに 人には言えぬ悩みをかかえ、
出会いの中で、明日への一歩を踏み出します。
青森の自然と 人情にひたりながら
ゆったりとした時間を過ごすことができる 素敵な1冊です。
2019年2月7日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.02.05
カンガルーの本棚 キャラメルチョコチップの味
森沢明夫さんの「キッチン風見鶏」(ハルキ文庫)を、読みました。
港町の小高い丘の上にあるレストラン
そこに働くウエイターは、少し不思議な力を持っています
それは、幽霊が見えること
レストランに現れる怪しげな物影と
屋根の上のこわれた風見鶏の秘密とは
こころの芯まで温かくなれる レストランにようこそ
2019年2月5日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2019.01.22
カンガルーの本棚 カーラーの誇り
森沢明夫さんの「青森ドロップキッカーズ」(小学館文庫)を、読みました。
からだが小さく、眼鏡をかけて さえない風貌の中学3年生は
いじめの真っただ中で暮らしています。
幼馴染も裏切られ、それでもおばあちゃんが残した言葉を頼りに
毎日を乗り越えようとします。
カーリングと出会った日から、彼の毎日が変わり始めます。
カーラーの誇りとは・・
楽しい たのしい青春小説です。
2019年1月22日
いたやどクリニック 木村彰宏