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2016.05.26
カンガルーの本棚 絶望の先に
原田マハさんの「翔ぶ少女」(ポプラ文庫)を、読みました。
神戸の震災で父と母を亡くした3兄弟。
最愛の妻を亡くした医師
仮設住宅で、寄り添いながら流れていく年月
そして、少女に起きたやさしい奇跡とは・・
板宿駅前の井戸書店、森店長一押しの1冊です。
2016年5月26日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.05.18
カンガルーの本棚 伝えたい言葉を
新堂冬樹さんの「引き出しの中のラブレター」(河出文庫)を、読みました。
ラジオパーソナリティをしている主人公は、
ラジオを通して届ける自分の言葉の力に悩みます。。
和解する事なく逝ってしまった父からの手紙。
読むことなく、しまわれたままの手紙
伝えたい言葉を、手紙によせて
やがて物語は、人の縁の不思議さに彩られていきます。
2016年5月18日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.03.17
カンガルーの本棚 いつまでも忘れない
重松清さんの「また次の春へ」(文春文庫)を、読みました。
突然の災禍により、大切な人を失った人の、その後を描きます。
貸してあげた本に はさんであったしおりh
母の面影を、五百羅漢さんに重ねた幼い日々
北の国に残した、母と父の秘密とは
7つのお話に込められた、鎮魂の思い。
3月13日を、いつまでも忘れません。
2016年3月17日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.03.11
カンガルーの本棚 希望のバトン
重松清さんの「娘に語るお父さんの歴史」(新潮文庫)を、読みました。
主人公は1963年生まれのお父さん。
自分が子どもだった頃を振り返って、日本という国の歩みを語ります。
未来が希望に輝いていた昭和の時代
娘の未来も幸せな未来でありますように、
いや きっと、幸せに違いないと、お父さんは信じるのです。
生きること、家族を作ることを考えさせられる1冊です。
2016年3月11日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.03.02
カンガルーの本棚 ときの不思議さ
辻村深月さん、万城目学さん、湊かなえさん、米澤穂信さん連作の
「時の罠」(文春文庫)を、読みました。
タイムカプセルに秘められた謎とき。
縁結びの神様のいたずら
4人の作者の遊び心満載の短編集です。
2016年3月2日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.02.28
カンガルーの本棚 新たな期待が
高田郁さんの「あきない世傳 金と銀」(ハルキ文庫)を、読みました。
質素倹約が奨励された享保年間の、大阪は天満が舞台の物語。
父と兄とを病気で失い、呉服商に奉公に出た主人公
第一巻目から、波乱万丈の幕開けです。
「みおつくし料理帖」作者の新シリーズに、期待が膨らみます。
2016年2月28日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.02.27
カンガルーの本棚 隠された歴史
増田実さんの「勇者たちへの伝言」(ハルキ文庫)を、読みました。
50歳を超えた主人公は、自分が小学生だった頃の世界に迷い込みます。
昭和40年代、西宮北口に、球場があったころ
お話は、阪急ブレーブスで活躍した選手たちへのオマージュから、
主人公の父の秘密へと広がります。
野球が嫌いだった父の秘密とは・・
作者が伝えたかった隠された歴史に戦慄を覚えます。
2016年2月27日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.02.18
カンガルーの本棚 こころの目
宮部みゆきさんの「桜ほうさら」(PHP文芸文庫)を、読みました。
時は江戸、父親を陥れた犯人を捜すサスペンス。
偽文書が現れるくだり
「目はものを見るだけだが、心は見たものを解釈する
人が生きるということは、目で見たものを心にとどめてゆくことの積み重ねであり、
心もそれによって育っていく」
この一文に納得です。
2016年2月18日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.02.09
カンガルーの本棚 形がない贈り物
角田光代さんの「Presents」(双葉文庫)を、読みました。
生まれて初めてのプレゼントは、両親からいただいた名前。
入学の時の贈ってもらったランドセル。
1人暮らし
恋愛、失恋、結婚、長い結婚生活
そして、最後にいただいたプレゼントとは
人生で出会う、12のプレゼントを綴る物語です。
2016年2月9日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.02.05
カンガルーの本棚 普通のわたし
宮下奈都さんの」田舎の紳士服店のモデルの妻」」(文春文庫)を、読みました。
夫の病気から、田舎に引っ越すことを余儀なくされた梨々子。
餞別にと渡された10年連用の日記に綴られていく「普通の日々」
子どもの母でもなく、夫の妻でもなく、祖母の娘でもなく、
流れていく日々。
10年が過ぎ、顔がある人との間で生きていく私。
いま「普通のしあわせ」を生きている実感。
喜びと哀しみとが綴られた、ひとりの女性の物語です。
2016年2月5日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2016.01.08
カンガルーの本棚 磐音ロス
佐伯泰英さんの「居眠り磐音 江戸双紙50・51」(双葉文庫)を、読みました。
足掛け15年にわたり執筆された、剣術家の物語。
年初に完結編が発刊され、一気読み。
守り続ける者と、旅立つ者
おなじみの登場人物が、世代交代していきます。
楽しくもあり、寂しくもある完結編。
磐音にならないように、注意します。
2016年1月8日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2015.12.31
カンガルーの本棚 今年も目標達成
2015年の読書を振り返ります。
1年で読んだ本は、136冊
どの1冊も、心に残る本ばかりです。
著者別に並べてみますと、
○松岡圭祐さん 25冊
○有川 浩さん 7冊
○初野 晴さん 7冊
○米澤穂信さん 5冊
○湯本香樹実さん 5冊
○宮下奈都さん 4冊
○椰月美智子さん 4冊
かんがるっ子の読書傾向に強く影響されましたが、
常連の作家さんと、新しい作家さんとの出会いと、
とても幸せな読書の年となりました。
来年も、わくわくできる本との出会いがありますように。
2015年12月31日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2015.12.31
カンガルーの本棚 失われていくわたし
荻原浩さんの「明日への記憶」(光文社文庫)を、読みました。
主人公は、広告代理店で働く50歳の男性。
頭が重く、訪ねた病院で「若年性アルツハイマー病」と、
診断されます。
失われていく記憶、消えていくわたし
初孫が生まれる前に、仕事を追われ、
絶望でもなく、哀しみでもなく、
夕日の中に見つけ出した顔は・・・
認知症を患う人の内面を、静かに見つめた力作です。
2015年12月31日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2015.12.18
カンガルーの本棚 言葉のちから
菊池省三先生の「甦る教室」(新潮文庫)を、読みました。
早くから活躍されていた先生の指導実践を、
TV特番で知り、その日のうちにアマゾン購入
ほめ言葉のシャワーは、おとなの職場でも使えます。
あとがきのなかに、構成者のまとめが載せられています。
○言葉には安心と自信を作り出す力がある
○言葉には自分と自分を向き合わせる力がある
○言葉には相手のことを知ることができる力がある
○言葉には未来を目指す力がある
○言葉には自分を変える力がある
これらは言葉にしか出来ないものでもある。
言葉をていねいに育てる大切さを、教えてもらえる1冊です。
2015年12月18日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2015.12.17
カンガルーの本棚 希望の街
重松清さんの「希望ヶ丘の人びと」(講談社文庫)を、読みました。
亡くなった妻が育った街、「希望ヶ丘」
そこに移り住む家族の物語
希望を無くした人は寄せ付けない、居場所のない街「希望ヶ丘」
あとがきの中で作者はこう書きます。
ニュータウンや家族が抱える病理があることは認めながらも
明るさや元気へと向かう物語
破天荒な登場人物の行動に、にやりとしながら、
希望とは、家族とは、子育てはと、考えさせられる1冊です。
2015年12月17日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2015.12.06
カンガルーの本棚 強くなれ
有川浩さんの「レインツリーの国」(新潮文庫)を、読みました。
ラノベ(ライトノベルズ)で知り合った二人。
ていねいに言葉を紡ぐ彼女には、
彼と会えない秘密がありました・・・
レインツリーは、「アメリカネムノキ」
花言葉は、歓喜・胸のときめき
「この~木、なんの木、気になる 気になる」という
日立のコマーシャルソングで知られる木
その花言葉に込められた願い。
読み進みながら、つらくて、あたたかくて
また1冊、おすすめ本が増えました。
2015年12月6日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2015.11.12
カンガルーの本棚 下町のプライド
池井戸潤さんの「下町ロケット」(小学館文庫)を、読みました。
宇宙ロケットのエンジンを制御するバルブシステムをめぐる、
競合会社、大企業の暗躍
「夢だけ追っかけても飯は食っていけないし、
飯だけ食えても夢がなきゃつまらない」
クリニックのことなのかと、大きくうなずくカンガルーがいます。
岸田事務長さんへの、課題図書に指定しました。
最高のエンターテインメント小説です。
2015年11月12日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2015.11.07
カンガルーの本棚 いつまでも歌いたい
宮下奈都さんの「終わらない歌」(実業之日本社文庫)を、読みました。
前作から3年がたち、主人公たちは高校生から、大学生あるいは社会人に、
音楽の道に進んだ玲は、自分の才能に行き詰まりを覚え、
「私は情熱がほしい。どんな障害をも越えていく情熱。
たぶんそれこそが、
才能だとか、個性だとか、それから努力だとか、
素質だとか、可能性、環境、遺伝、機会、
そんなようななんだか別々のようでいて実はとてもよく似た、
たちの悪いばけものに立ち向かう
唯一の武器なんかじゃないか」と思います。
やがて訪れる転機。
胸が熱くなる、青春小説です。
2015年11月7日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2015.11.03
カンガルーの本棚 そして歩きはじめる
宮下奈都さんの「よろこびの歌」(実業之日本社文庫)を読みました
主人公の玲は、高校2年生。
志望校に落ち、どうにでもなれという気持ちで通い始めた女子高校
同級生となじまず、なじもうとせず、余生を過ごそうとします。
合唱コンクールが、音楽を目指していた彼女の背中を押します。
なにのために歌うのか、誰のために歌うのか。
それは、未来のわたしに聞かせるため。
挫折を味わった少女が、未来への一歩を踏み出す瞬間を描きます。
高校時代から、ずいぶんと無駄な歩みを積み重ねてきた私の背中を
優しく後押ししてくれる小説です。
2015年11月3日
いたやどクリニック 木村彰宏
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2015.10.29
カンガルーの本棚 勇気が出るレシピ
井吹有喜さんの「四十九日のレシピ」(ポプラ文庫)を、読みました。
妻を亡くした夫、母を亡くした娘。
訪れる失意と虚脱の日々に、残された手紙を見つけます。
「四十九日には、明るく盛大に送ってほしい」
妻が、そして母が望んでいたこと。
突然現れたヤンキー娘と、準備が始まります。
「あしあとの記」を作る中で、空白の白さが目立ちます。
やがて、物語は・・
家族の再生を願う、心温まる1冊です。
2015年10月29日
いたやどクリニック 木村彰宏