カンガルーの小部屋

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  • 2023.03.16

    カンガルーの本棚 毎日が割引セール

    藤井聡先生の「なぜ、日本人の9割は金持ちになれないのか」(ポプラ新書)を読みました。

    賃金が上がらず、消費が冷え込み、経済が停滞する理由の一つとして、

    藤井先生は、低賃金とともに、

    消費税や社会保障費が大きくのしかかっていると指摘されます。

    そもそも税とはなになのか、

    国を豊かにし、人々を幸せにする施策の第一歩として

    消費税の凍結を強く訴えられます。

    財源をどうするのか、赤字国債の是非など

    論議を深める余地は残されていますが、

    藤井先生の提言を、受け止めてみようと思います。

    ふしぎな、夢のある1冊です。

    2023年3月16日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.03.14

    カンガルーの本棚 父になる

    重松清さんの「ひこばえ」(朝日文庫)を読みました。

    主人公のもとに、幼い時に分かれた父の訃報が届きます。

    顔も、一緒に生活した時の記憶も思い出せない父を、

    受け入れることができずにいる主人公

    やがて、父の最晩年を知る人とのつながりの中で、

    息子として、父を知る旅が始まります。

    題名に込められた「ひこばえ」の意味を

    読み終えた後も 重く受け止め考えたくなる、おすすめの1冊です。

    2023年3月14日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.02.24

    カンガルーの本棚 せき越えて

    西條奈加さんの「せき越えぬ」(新潮文庫)を読みました。

    小田原藩が下級士族の武一は、

    箱根の関の役人に任じられます。

    「入鉄砲出女」の言葉にもあるように、

    とりわけ女性の関越えには厳しい詮議が待ち受けています。

    箱根の関で起きる様々な出来事

    時代の大きな変化の中で、翻弄される武一

    やがて、武一は友のために大きな決心をします。

    読みやすく楽しめ、若者の心意気を後々まで心に残してくれる作品です。

    2023年2月24日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.02.19

    カンガルーの本棚 非常識の経済学

    藤井聡さん、森井じゅんさん共著の

    「消費税減税・ニッポン復活論」(ポプラ新書)を読みました。

    税金をなぜ集めるのか

    その年度の予算案の財源はどこから

    消費税、社会保障費の増加が、実質賃金を引き下げ

    人々の購買意欲を減らし、物は売れなくなり、

    企業は人減らしと低賃金路線を突っ走る

    その結果、購買意欲はますます冷え込み、物が売れなくなる。

    この悪循環を打開するにはどうすればよいのか。

    これまで常識だと思われてきた経済学に

    まったく新しい観点から風穴を開けようとされる1冊です。

    2023年2月19日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.02.17

    カンガルーの本棚 町が呼ぶ声

    小野寺史宜さんの「まち」(祥伝社文庫)を読みました。

    高校を卒業し、尾瀬に近い故郷から東京に出てきた瞬一

    身体を動かす仕事をしたいと始めた引っ越し屋の仕事

    川沿いの道を走り、人と出会い、人を助け

    そして、自分がめざしたい道がみえてきます。

    大東京の中で、生きていこう

    瞬一の決意に、街は大きく手を広げ、受け止めてくれます。

    心が暖かくなる1冊です。

    2023年2月17日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.02.14

    カンガルーの本棚 永遠のパートナー

    新堂冬樹さんの「虹の橋からきた犬」(集英社文庫)を読みました。

    業界でのし上がるために、寸暇を惜しんで仕事に邁進する主人公。

    社員を巻き込み、孤立し、酒におぼれ

    そんな南野のもとに、子犬パステルが預けられます

    南野を見つめるパステルのまっすぐな瞳に

    栄光や賞賛や名誉のかわりに、もっと大切なものを知ります。

    そして、病に侵されたパステルとの別れ

    作者の体験をもとに書かれたこの作品は、

    旅立った我が家の愛犬との日々を、なつかしく静かに思い出させてくれます。

    2023年2月14日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.02.11

    カンガルーの本棚 思いを新たに

    南杏子先生の「ブラックウェルに憧れて」(光文社文庫)を読みました。

    大学を退官する教授とその教え子で、女性医師として活躍する4人の同級生の物語

    20年近くの時を経て、眼科医、健診医、エスコートドクター、新生児科医として生きる

    彼女らの前に立ちふさがる、きびしい現実

    悩み苦しみ、それでも患者さんのためにと、立ち上がる女性たちの姿に

    身が引き締まる思いがします。

    毎日をそれなりに過ごすことに満足しないで、

    まだまだやりたいこと、やり残したことに挑んでみようという

    勇気を与えてくれる1冊です。

    このところ、いろいろな分野の新書に手を伸ばし、

    知的好奇心が満たされていましたが

    小説も、いいものですね。

    2023年2月11日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.02.07

    カンガルーの本棚 貧しい国に

    小林美希さんの「年収443万円・安すぎる国の絶望的な生活」(講談社現代新書)

    を読みました。

    電気代、ガス代、生鮮食料品、みそ、しょうゆ

    値上げのニュースを聞かない日はありません。

    その国で暮らす人々は、ペットボトルのお茶を買わずに水筒を持参し、

    ケーキや、スタバは高根の花

    街には非正規社員があふれ、コロナ禍で失業者も増えています。

    若者はその日の暮らしに忙しく、

    結婚する資金もなく、子育てしようにも教育費が重くのしかかります。

    小林先生は、生活者の生の声に耳を傾けられ

    就職氷河期を過ごした、もはや若者とは言えない世代の声を書きとめられます。

    胸が痛くなるような現実

    その現実から目をそらすまいと、誓いを新たにさせる1冊です。

    2023年2月7日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.02.03

    カンガルーの本棚 複雑すぎて

    島宗理先生の「使える行動分析学」(ちくま新書)を読みました。

    行動分析学を用いて、自分の課題を明らかにし、それに介入して解決していく

    精神論ではなく、行動の後に生じる随伴性をもとに整理する

    ただ、実生活上の課題になると、いろいろな因子が絡み合い、

    複雑になりすぎて、行動を起こす前にためらってしまいそうです。

    まだまだ理解不足

    もっと、消化する必要があると思いました。

    2023年2月3日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.01.20

    カンガルーの本棚 文明は進化しているのか

    稲田豊史さんの「映画を早送りで観る人たち」(光文社新書)を読みました。

    若者の間で、動画を倍速、あるいは10秒飛ばしで観る習慣が広がっている。

    その背景にある若者が置かれている現状とは何か

    作品をコンテンツと考え、鑑賞から消費へと行動が変化したこと

    万人にわかりやすく伝えることが、求められる作品作り

    可処分時間の減少とともに、「タイパ」を優先せざるを得ない生活

    そして、そして

    著者自らが、あとがきで述べられているように、

    本書は「メディア論」であり、「コミュニケーション論」であり

    また、「世代論」「創作論」「文化論」でもある。

    幅広く、軽やかでいて奥深い論調に、記憶に残る1冊となりました。

    2023年1月20日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.01.18

    カンガルーの本棚 コロナ禍と少子化

    河合雅司さんの「未来のドリル」(講談社現代新書)を読みました。

    コロナ禍が、この国にもたらしたもの

    それは日本社会の様々な面に見て取れる「この国の老化」

    高齢者ファーストの背策で、若い人の青春を犠牲にした重さは、

    婚姻率や出生数の減少という形で現れてきました。

    河合先生は、国の宝である若い世代の輝きが

    少しでも増すように後押しする必要性を訴えられます。

    前に読んだ「未来の年表・業界大変化」とともに

    この国の未来を考えさせられる1冊です。

    2023年1月18日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.01.08

    カンガルーの本棚 未婚率の増加こそ

    山田昌弘先生の「日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?」(光文社新書)を読みました。

    2022年日本の出生数が77万人台になったという、衝撃的なニュースが流れ、

    政府も少子化対策に本腰を入れるという宣言を行いました。

    生まれた子どもを育てやすくする世の中を作ることは、とても素晴らしいことですが、

    山田先生は、若者が結婚しない、結婚できない世の中こそが、

    少子化の第一原因であると述べられます。

    若者が、なぜ結婚しないのか、できないのか

    教えられることが多い1冊でした。

    2023年1月8日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2023.01.05

    カンガルーの本棚 明るい未来は来るのかな

    河合雅司先生の「未来の年表・業界大変化」(講談社現代新書)を読みました。

    2022年出生数の速報値が、77万人台になったという大きなニュースが飛び込んできました。

    国立社会保障・人口問題研究所の予測より11年前倒しとなる減少です。

    生まれた子どもたちが育ち20年後、

    今の20才の若者に比べると40万人も少ない成人式を迎えることになります。

    人口の減少は、社会に、また働く場にどのような変化をもたらすのか。

    現実に直面しつつある今、どういう行動をとるべきなのか。

    避けることができない重いテーマを、河合先生から突き付けられます。

    2023年1月5日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2022.12.31

    カンガルーの本棚 今年の一おしに

    杉山尚子先生の「行動分析学入門」(集英社新書)を読みました。

    行動分析学は、行動の原因を解明し、行動に関する法則をみいだそうとする科学

    その言葉から始まり、好子、嫌子、強化、弱化、そして行動随伴性と

    行動分析学ならではの世界へ、読者を導きます。

    年末のあわただしい時期の読書となりましたが、

    2022年、わたしに最も影響を与えてくれた1冊になりました。

    来年も良書に巡り合うことができますように。

    みなさまよいお年をお迎えください。

    2022年12月31日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2022.12.30

    カンガルーの本棚 若さとは

    和田秀樹先生の「人は感情から老化する」(祥伝社新書)を読みました。

    人の老化は、知力や体力よりも前に、感情から始まる。

    意欲・自発性・好奇心といった感情が衰えると、外観も変化し、

    また、知力や体力を保とうとする習慣も失われていく。

    どうすれば老化を遅らせることができるのか

    2006年に出版された本なので、今の時代には合わないとことが多いのですが

    伝えようとされていることは、常識的な内容です。

    今の時代に合ったやり方で、どう実践していくのか

    読後に宿題が残りました。

    2022年12月30日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2022.12.26

    カンガルーの本棚 力をぬいて

    本田秀夫先生の「しなくていいことを決めると、人生がラクになる」

    (ダイヤモンド社)を読みました。

    まじめな性格で、自分へのハードルを高く掲げ

    超えられない課題を前に、自分のふがいなさに怒りを感じる

    そんな生きづらさの中にいるあなたに、

    するべきことよりも、楽しめること、

    やりたいことを優先して取り組む生き方を伝授される本です。

    2022年12月26日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2022.12.22

    カンガルーの本棚 理解半分に達せず

    奥田健次さんの「メリットの法則・行動分析学・実践編」(集英社新書)を読みました。

    小児アレルギー学会でご講演を聞いた奥田先生の

    手に取った3冊目のご著書

    行動分析学について、少し専門的に解説されています。

    人が行動し続けるとき、直後の結果が意味を持つという行動分析学

    まだまだ理解できないところが多く、不思議な気持ちでいっぱいです。

    もう少し理論を学び、手短なところから実践できればと思います。

    まだまだこれから、大きな課題を見つけました。

    2022年12月22日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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  • 2022.12.19

    カンガルーの本棚 深く静かに

    高橋和巳先生の「精神科医が教える聴く技術」(ちくま新書)を読みました。

    傾聴 言葉をはさまず聴き続けることで苦しむ人を救う技術

    先生は、人の悩みは①人が恐い、②自分を責める、③人とうまくつき合えない

    ④死ぬのが恐い の4つに大別されるとしたうえで

    ①黙って聴く、②賛成して聴く、③感情を聴く、④葛藤を聴く中で
    人は変わっていくと教えられます。

    カウンセリングの極意に、少し触れることができたように思います。

    この本に出合い、先生の書かれた著書を、すぐに手に取りたくなりました。

    2022年12月19日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.12.16

    カンガルーの本棚 菩薩の顔の影に

    西條奈加さんの「鱗や繁盛記」(新潮文庫)を読みました。

    長野の山奥から大江戸は上野に出てきた末(すえ)は、料理茶屋に奉公します。

    むかしの輝きを失った店の若旦那は、みなから菩薩とよばれる優しい男です。

    行儀を見習いながら、店を立て直そうとする末

    そして、若旦那に隠された秘密とは

    お料理小説とミステリーが合わさった、時代小説です。

    2022年12月16日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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  • 2022.12.14

    カンガルーの本棚 汽笛が聞こえる

    高田郁さんの「駅の名は夜明・軌道春秋Ⅱ」(双葉文庫)を読みました。
    鉄道にまつわる9つの小さな物語

    別れ話に悩む女性、連れ合いに先立たれ一人異国の地を旅する女性

    車内でおきた出来事から老婆を守る人々

    などなど、どのお話も心に深く染み入ります。

    あなたなら、どのお話を一押しされますか。

    2022年12月14日

    いたやどクリニック 木村彰宏

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