カンガルーの小部屋

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  • 2011.05.19

    聴診器のむこうに おとうさん持ったげる

    3才前の女の子は、診察が終わると、ひとりで診察室を出ます。

    おとうさんの、大きな黒いかばんを、肩にかついで出ます。

    「まって、まって、写真を撮らせてね。」と、追いかけますと、

    かばんを手に持ち替えて、ハイポーズ。

    おとうさん想いの、お嬢さん。

    帰ったら、うちの子どもに、この写真を見せようかなっ。

                          2011年5月19日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.05.12

    聴診器のむこうに プーさんと一緒に

    2才前の男の子は、茨城県からのお客さま。

    食物アレルギーの相談で来られました。

    おかあさんと、子どもさんは、兵庫県の実家に避難。

    おとうさんは、単身居残りです。

    見知らぬ土地での生活は、大変なこと。

    でも、おかあさんの明るい表情に、男の子は安心しています。

    診察の後、プーさんとご対面。

    男の子よりも、大きな身体のプーさん。

    おなかのハニーポットには、みなさんからいただいた300を超えるメッセージが、詰められています。

    プーさんは、もうすぐ福島の診療所に、お婿入りします。

    男の子が、はやくおうちに戻ることができ、プーさんと再会できるといいですね。

                          2011年5月12日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏    

  • 2011.05.03

    聴診器のむこうに うれしいお客さま

    「先生、お客さまです。」

    診察の合間に、看護師さんが微笑みながら、こう伝えます。

    誰かなと思いながら、診察室の入り口をみていますと、なつかしい顔が・・

    小さい時から、アレルギーで通っていただいていた青年です。

    今の仕事先は、佐渡。

    年に一度の帰省に合わせて、訪ねてきてくださいました。

    なつかしさと、うれしさで、涙目になります。

    熱い握手を交わしながら、再会を喜びました。

    下積みの仕事の先に、自分がほんとうにやりたい仕事が待っているはず。

    あなたは、わたしの、自慢の患者さんです。

                          2011年5月3日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.04.25

    聴診器のむこうに 箱入り息子

    10か月の双子の赤ちゃんは、診察も、おばあさんに手伝ってもらいながら交代交代。

    女の子は、待っている間は、箱入り娘です。

    おとなしく、座って待っています。

    診察が終わり、今度は男の子が待つ順番。

    立ち上がって箱がら出ようと踏ん張ります。

    箱入り息子という言葉が使われない理由が、よーく分かりました。

                          2011年4月25日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.04.24

    聴診器のむこうに メタボ注意報

    5才の女の子は、油ものが大嫌い。

    気分が悪くなると言います。

    おかあさんは「アレルギーですか?」と、心配されます。

    アレルギーは、おそらく大丈夫でしょう。

    そこで、「おかあさん、生活習慣病を、今から気にしているのかも知れませんね。」とコメントさせていただきました。

                          2011年4月24日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.04.21

    聴診器のむこうに よいお年を

    2年生の男の子は、診察が終わると、ごあいさつ。

    おじぎしながら、「よいお年を」

    思わず、「はい、よいお年を」と答えます。

    「あいさつするたび、ともだちふえるね」

    テレビのAC広告キャンペーンのように、ボクと先生は、今日からおともだちですよ。

                          2011年4月21日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.04.16

    聴診器のむこうに 元気百倍

    1才8か月の女の子は、アンパンマンのおおきなお人形と一緒に、診察希望。

    「それって、なにかお話しするタイプなんですか?」と、お聞きします。

    おかあさんのお答えは、「そう、げんき、ひゃくばい!って、言うんです。」

    それで安心しました。

    「ボク、どらえもん」って言ったら、びっくりしますものね。

                          2011年4月16日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.04.11

    聴診器のむこうに ジョージくん

    7才の女の子の診察をしていると、おかあさんのバッグから、何かがのぞいています。

    気になるので診察が終わると、見せてもらいます。

    登場したのは、おさるのぬいぐるみ。

    「いつも、持ち歩いているんです。1才のときから、おでかけの時は、必ずです。」

    「名前はなんていうの?」と、尋ねます。

    「ジョージ」と、女の子が答えます。

    「えっ、ジョージくん!」

    「もん太」とか、「もん吉」のような、和風の名前を期待していたので驚きです。

    国際化の波は、ここまできたのですね。

                          2011年4月11日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏 

  • 2011.04.09

    聴診器のむこうに ワンワンひも

    1才半の男の子は、ワンワンのぬいぐるみを背負って登場です。

    「中に、なにか、入ってるのですか」と、お聞きします。

    「いえ、これは、ひもなんです。すぐにどこかに行ってしまうので、ひもをつけているんです。」と、おかあさん。

    腰を悪くされて、追いかけるのが大変そう。。

    以前は、シンプルなひもをつけていたそうですが、それだと、嫌がって・・。

    ワンワンひもにすると、気にいったとか。

    それは、なかなかすぐれもの。

    ナナやハッちゃんがみたら、「わたしと、いっしょ!」と、喜ぶでしょうね。

                          2011年4月10日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏 

  • 2011.03.28

    聴診器のむこうに くるみちゃん

    くるみちゃんが、外来に来られました。

    4才になられ、すっかりお姉さんです。

    「くるみちゃんって名前で、ブログを書いたんですよ。」と、お伝えします。

    「そうですか。コミックは読みましたよ。全巻買いました。良かったです。深いというか・・」

    お嬢さんが大きくなられたら、また一緒に読んであげてくださいね。

                          2011年3月28日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏  

  • 2011.03.27

    聴診器のむこうに ねこアレルギー

    12歳の男の子は、ねこアレルギー。

    「ねこ年生まれの女性とは、お付き合いできないよね」と、助言します。

    「大丈夫、ボク、とら年だから、ねこは、大丈夫。とらは、ネコ科でしょ」

    分かるような、分からないような理屈です。

    でも、その心意気が、アレルギーを乗り越える力です。

                          2011年3月27日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏 

  • 2011.03.26

    聴診器のむこうに 庶民の味

    2才半の子どもは、シーチキンが本日のお題。

    タッパーに入れたシーチキンを取りわけます。

    まずは、5g。

    そして、15g。

    おいしそうに食べ、症状も出ません。

    「よかったね、食べられるものが、ひとつ増えて。家計に優しいし。」

    と言いますと、おかあさんが「そうです」と、微笑まれます。

    「庶民の味だもんね」と言いますと、男の子は「しょみん、しょみん」と、はしゃぎます。

    ひとつでも食べても大丈夫なものが増えること、それも、なるべく手に入りやすいものを。

    庶民の味は、みんなの味方です。

                          2011年3月26日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.03.07

    聴診器のむこうに 癒しの時間

    4年生の男の子は、診察が済むと「けん玉」を取り出します。

    玉の方を手に持って、持ち手を、ほおり投げて、突き刺します。

    ネットで調べると、「飛行機」という、スゴ技です。

    成功打率は、3割くらい。

    次にワッカと、鎖を取り出して、手品を披露。

    診察が、時ならぬ癒しタイムになりました。

                          2011年3月7日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.03.03

    散歩のたのしみ 寒さにめげず

    起きると、外は、うっすら雪化粧。

    ハッちゃんは、うれしくて、大はしゃぎ。

    春は近いようで、まだ遠くにあるようです。

    それでも、雪に隠れて、球根が芽を出し始めました。

    寒いのも苦手ですが、花粉が飛ぶのも嫌ですしね。

    どっちつかずの気持ちの、季節の移り目です。

                          2011年3月3日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏 

  • 2011.03.03

    聴診器のむこうに ガッタン・バイバイ

    もうすぐ2才の男の子は、みんなに、バイバイ。

    診察室から出ていくときに、わたしに、バイバイ。

    壁に貼ってある電車のポスターに、バイバイ。

    なんどもふりかえって、ガッタン・バイバイ。

    社会人の第一歩は、あいさつから。

    あなたの未来は、前途洋々です。

                          2011年3月3日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.03.01

    聴診器のむこうに 戦場カメラマン

    4才の男の子の頭には、青いベレー帽。

    机の上に置いても、形が崩れないハードタイプ。

    売れっ子の「戦場カメラマン」渡辺陽一氏がかぶる、帽子のようです。

    おかあさんとそんなお話をしていますと、男の子は畳んだハンカチをピストルに見立てて、「バーン」

    あまのタイミングのよさに、さすが「戦場カメラマン」と、感心しました。

                          2011年3月1日

  • 2011.02.26

    聴診器のむこうに ただ今乗換中

    3才の男の子は、アンパンマンから、仮面ライダーに乗換中。

    お友達の影響で、ライダーグッズを集めます。

    でも、おうちに帰るとアンパンマン。

    おかあさんの絵を真似て、一日バイキンマンのダダンダンを描きます。

    「一年中、アンパンマンとつきあっていると、『やればできる』と思えるようになりました」とは、絵が苦手だったというおかあさん。

    母は強し。

    次は、仮面ライダーの絵に挑戦ですね。

                          2011年2月26日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.02.25

    聴診器のむこうに 歩く机

    2年生の男の子が、驚いた様子で指差します。

    「せんせい、学校のつくえが・・」

    そうです。クリニックにはいつのころか、学校机が一脚存在しています。

    今では、小児科の診察室で愛用中。

    いつ頃、どこから来たのかは、わたしも分かりません。

    男の子には、「きっと、小学校から、夜中に歩いてきたんだと思うよ」と、教えてあげました。

                          2011年2月25日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏 

  • 2011.02.23

    聴診器のむこうに ただ今乗換中

    3才の男の子は、アンパンマンから、仮面ライダーに乗換中。

    お友達の影響で、ライダーグッズを集めます。

    でも、おうちに帰るとアンパンマン。

    おかあさんの絵を真似て、一日バイキンマンのダダンダンを描きます。

    「一年中、アンパンマンとつきあっていると、『やればできる』と思えるようになりました」とは、絵が苦手だったというおかあさんの弁。

    母は強し。

    次は、仮面ライダーの絵に挑戦ですね。

                          2011年2月23日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

  • 2011.02.19

    聴診器のむこうに ファッション都市神戸 

    もうすぐ2才になる男の子は、ファッションセンスを磨くことに、余念がありません。

    いただいたシールを、黙々とズボンに張り付けていきます。

    いろいろな果物のシールが、一列に並びます。

    恐るべし、2才児。

    この才能が、明日のファッション都市神戸を担います。

                          2011年2月19日

                          いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

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