カンガルーの小部屋

2011.01.11

かんがるう目線 冬本番

暑い夏の年には、冬の寒さも、とりわけ厳しい

そんな事を、どこかで聞いたよな気がします。

北側の緑道には、元日に降った雪が残っています。

何枚も何枚も着込んで、帽子に手袋に

それでも、寒さは、身体にしみこんできます。

「ナナちゃん、ハッちゃん、今日のお散歩は、これでおしまい」

いつもより、半分の長さで戻りますと、新聞の読者の文芸欄に

ひとつの詩を見つけました。

「冬」と題された、愛知県の沢田まりさんの作品です。

なんと前向きで、意気高い心持ちなのか

今日いちにち、閉じこもってばかりいないで

からだを動かす勇気をもらえたように思いました。

冬  沢田 まり

北風がビューッ ビューッと吹き始めると

やたらと嬉しくなってしまう

寒いのはかなわん と言いながら

心はワクワクしてしまう

冬に生まれたからではあるまいが

キッパリとした冬が

たまらなく好きだ

走り出したくなる衝動に

犬をつれて散歩に飛び出す

深呼吸を一つ

冷たい空気が血流に乗って

体中を駆けめぐる

ウーッと一声

細胞のすみずみまで

生命が行きわたる

たまらない冬が来た

                       2011年1月11日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏