カンガルーの小部屋

2011.12.12

かんがるう目線 100歳讃歌

午後の診察を終え、大阪の父を見舞いに行きました。

今日は父の100回目の誕生日。

おめでとう。

わたしの声が届いているのかどうか、返事は握り返す手のぬくもりだけ。

1から100まで数を数えながら、100歳をふり返ります。

1才、はじめての誕生日。

農家の六男坊では、お祝いはあったのかなっ。

10才のお誕生日は、野良仕事。

16才のお誕生日は、陸軍士官学校で鍛錬の日々。

20才のお誕生日は、大陸を駆け回り、

34才のお誕生日は、新生日本、父には失意のはじまり。

40才のお誕生日は、わたしの父役の第一歩。

100までを数えながら、わたしが知る父、わたしが知らない父の姿を思い浮かべます。

100才のお誕生日、おめでとう。

2011年12月12日

いたやどクリニック小児科 木村 彰宏