カンガルーの小部屋

2010.01.23

かんがるう目線 やったね 明石市

昨朝のミーティングで、看護師長が「子宮頚がんの予防ワクチン、明石市で公費負担になるのよ」と教えてくれました。

子宮頚がんは、毎年1万人以上がかかり、約3500人が亡くなるといいます。

子宮頚がんの99%は、ヒト・パピローマ・ウィルスの感染が原因とされます。

12月22日に発売されたワクチン「サーバリックス」はこのうち、60~70%の子宮頚がんウィルスの予防に効果があるとされています。

ただこのワクチンは、3回打って初めて十分な免疫ができるのですが、3回接種で4万円~6万円かかります。今は、全額自己負担です。

この自己負担額の高さのために、なかなかお勧めできないでいました。

1月22日の神戸新聞によると、「明石市在住の小6~中3の女子が対象で、事業費8080万円を2010年度予算案に計上する。助成は県内の自治体で初めてという。対象者は指定の医療機関で無料で受けられる。」と報道されています。

年初の小児科の集まりで、Hibワクチンやサーバリックスワクチンが話題になり、「公的助成が進むよう、小児科医師もしっかりと社会的な発言をしていきましょう」というお話しをした所でしたので、今回の明石市の決断は本当にうれしく思いました。

明石市だけでなく、神戸市などいろいろな自治体で同様の動きが起きることを、強く期待します。

                       2010年1月23日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏