カンガルーの小部屋

2010.07.29

カンガルギー情報 キャラメルコーン限定バージョン

お菓子には、定番商品のほかに、限定バージョンが販売されることがあります。

表示を見落としたために、即時型食物アレルギー症状が出現した子どもさんの例を、ご紹介します。

1才4か月の女の子。卵白アレルギーがあり、現在加熱卵白4/128個(1.4g相当)を食べています。

アレルギー検査の値は、総IgE116,卵白IgE4.99,OMIgE0.4

いつも食べているキャラメルコーン(東ハト)の夏期限定バージョン(フルーツ・オ・レ味)を与えたところ、直後より舌がヘンと訴えて、小さいじんましんが出てきました。

20分ほどで、症状は落ち着き、事なきを得ました。

成分表示を見ると、鶏卵と書かれています。(下記参照)

今回の場合は、おかあさんの成分表示の確認ミスにあたるので、メーカーさんの表示義務違反ではありません。

しかし、大きな問題が残ります。

キャラメルコーンに限らず、シリーズものの商品は、鶏卵、牛乳と言った、よくあるアレルギー成分が、バージョンによって入っているものがあったり、入っていないものがあったりと、見分けが難しくなります。

成分表示はたくさんの文字がならび、小さい字で書かれていますし、また、漢字も使われています。

小さい子どもさん自身が見分けることは困難です。

おとなから見ても、このシリーズは大丈夫だという先入観がありますので、確認ミスにつながります。

誰のための特定原材料成分表示なのかという視点から考えますと、あまりにも不親切な表示と言わざるをえません。

アレルギー特定原材料は、一目で分かる表示の工夫が求められます。

当面は自己防衛策として、買い慣れた商品であっても、毎回成分表示の確認を心がけてくださいね。

                       2010年7月29日

                       いたやどクリニック小児科 木村彰宏

キャラメルコーン・フルーツ オ・レ味
名称 スナック菓子(キャラメルコーン・フルーツ オ・レ味)
原材料名 砂糖、コーングリッツ(遺伝子組換えでない)、植物油脂、マーガリン、加糖れん乳、乳糖、デキストリン、チーズパウダー、脱脂粉乳、鶏卵、食塩、ホエイパウダー(乳製品)、ブドウ糖、練乳パウダー、オレンジ果汁パウダー、バナナパウダー、乳たんぱく、酵母エキスパウダー、リンゴ果汁パウダー、ソルビトール、香料、トレハロース、乳化剤、パプリカ色素、甘味料(スクラロース、ネオテーム)、酸味料、
(原材料の一部に大豆を含む)