2016.11.23
カンガルーの本棚 いつか訪ねてみたい
森沢明夫さんの「虹の岬の喫茶店」(幻冬舎文庫)を、読みました。
切り立った岬にある喫茶店。
青く塗られたお店の窓からは、遠くに富士が望めます。
そこを訪れる悩みを抱えた人たち
子どもと訪れる妻を亡くした男性
就活がうまくいかずに、失意のままに立ち寄る青年。
「おいしくなあれ」と心を込めて煎れられたコーヒーと、
その人の人生にふさわしく選ばれた音楽
喫茶店の老主人と過ごすうちに、明日への希望に光がさしこみます。
どこにでもありそうで、なかなか出会えない
そして、いつか訪れてみたい喫茶店。
そんな気持ちになる小説です。
2016年11月23日
いたやどクリニック 木村彰宏