2011.12.10
カンガルーの本棚 乙川さん
乙川優三郎さんの、「闇の華たち」を、読みました。
乙川さんの小説は、封建制度の下で押しつぶされそうになりながらも生きていく、男女の愛をテーマにしたものが多いのですが、この短編集にもいろいろな女性たちが登場します。
遠くに、かすかな明るい日射しを見出すような終末に、救いを感じます。
次の一冊をと待ち遠しくなるのは、乙川さんのそんな優しさに出会う楽しみからなのでしょうか。
2011年12月10日
いたやどクリニック小児科 木村 彰宏