2019.09.08
カンガルーの本棚 神か悪魔か
池上彰さんの「高校生からわかる原子力」(集英社文庫)を、読みました。
原子力という言葉を聞くと、東京電力原発事故のあとは拒絶感が先に立ちます
池上先生は、まず物理学の歴史から立ち入り
戦争に使われ、広島・長崎の惨劇をうんだこと
戦後は一転して、平和利用のキャンペーンが張られ、
「トイレなきマンション」と揶揄されながら、
原子力発電所依存政策がとり続けられ、
袋小路に迷い込んでしまっている歴史を
短い文章の中に簡潔に説明されています。
原子力は、神か悪魔か
それは あなたたちが決めることですと、締めくくられます。
わたし達が生きている時代だけでなく、
これから続いていく子孫のために、答えを先送りする時間はありません。
分かりやすい本だけに、多くの人にお読みいただければと思います。
2019年9月8日
いたやどクリニック 木村彰宏