カンガルーの小部屋

2024.06.27

カンガルーの本棚 見知らぬ手紙

森沢明夫さんの「水曜日の手紙」(角川文庫)を読みました。

水曜日に書いた手紙を送ると、見知らぬ誰かにその手紙が届き、

別の見知らぬ誰かからの手紙が戻ってくるという

主人公は、子育てとバイトに明け暮れる毎日に疲れ切った女性

そして絵本作家になるという夢を捨て、会社勤めを続ける中年男性

友の暮らしをうらやみ、内向きに内向きに自分を否定する毎日

ふとしたことから知った水曜日の手紙に、自分の夢や悩みを託し

少しずつ人生が変わり始めます。

生きる強さと暖かさに満ちた作品です。

2024年6月27日

いたやどクリニック小児科 木村彰宏