カンガルーの小部屋

2013.04.19

聴診器のむこうに あたらしい先生

「1年生に、なったんだね」

4月になると、こんな会話から診察が始まります。

「それで、担任の先生は、女の先生?それとも男の先生?」

「おんなのせんせい」と、答えが返ってくればしめたもの。

「先生、やさしいかな?こわいかな?」と、質問を続けます。

「うーんと、こわいかなっ」

ここまでくれば、あとは究極の質問があるのみです。

「だったら、先生と、おかあさんと、どっちがこわいかな?」

このあいだ、この質問に挑戦してくれたのは、ふたりの1年生。

「う~ん・・」

何か言いたそうに、口はモグモグするのですが、

ふたりとも、最後まで2択問題に、答えを出しません。

合格です。

おふたりとも、りっぱな1年生です。

気遣いは、集団生活を送る上での、出発点ですよね。

2013年4月19日

いたやどクリニック小児科 木村 彰宏