カンガルーの小部屋

2013.01.17

聴診器のむこうに そのとき2才

8か月の女の子を抱っこした、おかあさんの指は、黄金色に輝きます。

「わあ、すごいね、ネイルサロンに行かれたの」と、お聞きしますと、

「成人式だったんです。母に、この子を預けて、めちゃ楽しかった」

ということは、二十歳のおかあさん。

やりとりを聞いて微笑んでいる、看護師さんの大学生の息子さんも、ことし二十歳。

午後の発達外来に来られた、自我が生まれ始めたばかりの青年も、ことし二十歳。

18年前は、まだ2才の二十歳です。

いろんなことがあって、みんな、おおきくなられましたね。

ハッちゃんのお散歩に出かけながら、朝日が昇ります。

18年前の朝と同じように、朝日が昇ります。

今朝は、117。

これからも、ずーっと続く、大切な一日の始まりです。

2013年1月17日

いたやどクリニック小児科 木村 彰宏