カンガルーの小部屋

2024年 3月

  • 2024.03.31

    かんがるうっ子 競争でもないけれど

    かんがるうっ子と、おそば屋さんに出かけました。

    メニュー表を見ながら、二人で注文したのはざるそばの食べ放題

    出された5皿を完食すると、追加の注文のベルを鳴らします

    5皿、4皿と積み重ね

    わたしは14皿、かんがるうっ子は13皿、

    体重計が怖くなければもう少し

    ここで留まるのが健康意識の高さです。

    それでも体重計の針は、ここ数カ月で一番の振れを記録しました。

    2024年3月31日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.30

    聴診器のむこうに 背を伸ばすためには

    中学2年生になる男の子のおかあさんの心配事は

    子どもの背が、もっと伸びるかということ

    まずは背を伸ばすための大事なこととして、

    「しっかりと寝て、栄養を摂り、運動をすること」の基本を伝えます。

    今日だけのおまけとして、

    「動物園に出かけてね、キリンを見るのも、いいみたいだね」と伝えると

    「ええ、そうなんですか」と、感激気味のおかあさん。

    「いやいや、それは、冗談です、

    それが本当なら、動物の飼育員さんは、

    みんな、2m越えの長身になりますよ」と、あわてて訂正します。

    診察室で使うジョークには、注意が必要ですね、

    2024年3月30日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.29

    カンガルーの本棚 笑って泣いて

    小川糸さんの「サーカスの夜に」(新潮文庫)を、読みました。

    大きくなれない病気を抱えた少年は、

    小さい時に見たサーカスに入ることを夢見ます。

    トイレ掃除、食事係、

    そこで出会う芸人たちに教えられ、綱渡りの芸を極めようと思い立ちます。

    人を笑わせるってことは、人を傷つけたり哀しませたりすることよりも百倍も千倍も難しい

    人生の哀しみを知らなくっちゃ、

    相手を笑わせることなんてできないもの。

    孤独を知っているからこそ、みんなでバカ笑いできる幸せを

    ありがたく思えるのよ。

    団員の言葉を胸に、少年は今日も綱に挑みます。

    2024年3月29日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.28

    クリニックだより やはり言葉が

    3月26日 夜半からの地面が揺れるほどの雷雨が落ち着いたものの、

    麻になっても、傘が役に立たないほどの外来の日

    午後からは、神戸市の1才半健診に出かけました。

    参加者が少なく、ゆっくりと相談をしたのですが

    来られた1歳半のお子さんの、半数近くが言葉が出ないか1つどまり

    おもちゃで遊んで、ご機嫌を取るのですが、

    はっきりとした言葉が聞き取れません。

    次の3才健診までの間が長いので、

    2才の時にもう一度見せてくださいとお願いし、健診会場を後にします。

    1才半で言葉が少ないのは、何故なんだろうと考えながら帰路につくと

    道路工事の現場には、かわいいキャラたちが並びます。

    道路沿いの公園には、雨上がりの花が咲いています。

    2024年3月28日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.27

    散歩のたのしみ けなげな春を

    仕事帰りの坂道の片隅に、お花を見つけます。

    道路が少しひび割れたところに根を張って、

    踏まれないように、咲いています。

    一度通り過ぎたものの気になって、坂道をまた逆もどり、

    記念写真を撮って、うれしくなります。

    人間に見てもらえて、喜んでるのかな。

    それとも人間なんて、関係ないのかな。

    いろいろなところに、春が咲いています。

    2024年3月27日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.26

    カンガルーの本棚 からっぽの箱に

    寺地はるなさんの「希望のゆくえ」(新潮文庫)を、読みました。

    失踪した「希望」という名の弟を、たずね探す「誠実」という名の兄

    弟が働いていた会社の同僚や、失踪後に住んでいたアパートの家主

    そして、同居していた女性を探しだし、

    弟の消息を尋ねるうちに、弟が抱えている心の闇に気づきます。

    お菓子の空き箱に、大切なものを詰めるように、心の闇を埋めていく、

    その先に、一筋の希望の光を見る思いがします。

    難しいテーマが描かれた小説です。

    2024年3月26日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.25

    聴診器のむこうに 目つきが気になって

    10才の女の子が、インパクトのあるシャツを着て登場します。

    5人のキャラは、見知った顔なのですが、いつもと目つきが違います。

    女の子にお願いして、シャツを両手でピンと伸ばしてもらい、

    写真に収めるのですが、なにか気になります。

    変顔が、かわいくないと言えば、かわいくないし、

    気になるかといえば、とても気になるし

    人のこころを惑わせる、シャツに出会いました。

    2024年3月25日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.24

    クリニックだより 夢はこれから

    3月も半ばを過ぎると、大学入学の知らせを手に、子どもたちが訪れます。

    看護学部、システム工学、教育学部、農学部、映像関係

    大阪や東京、千葉に地元の兵庫の大学と

    夢を思い描いて受験勉強を続けて、手にいれた合格通知

    合格おめでとう、よかったね、おつかれさま

    これからが本当のやりたい勉強がはじまりますよと声をかけながら、

    外来診察がすすみます。

    困ったことが起きたら、また相談してくださいね。

    2024年3月24日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.23

    カンガルーの本棚 忍者で復活

    山本甲士さんの「ひなた商店街」(潮文庫)を読みました。

    アクションスターの夢が破れ、故郷の実家に戻った主人公

    働き始めたおでん屋は、ひなびた商店街に残された5店舗のひとつです。

    再開発の波が押し寄せ、いつ取り壊されてもおかしくない店に、

    テレビの食レポが収録に訪れます。

    なにか目新しいものをと頼まれて、

    忍者のコスプレに身を包み、昔言葉でおでんを売ると、これがおおうけ。

    他のお店も同じ路線で悪乗りをすると、これが若者や外国人にもバズります。

    商店街の再生をかけて、今日も忍者姿の主人公は跳びまわります。

    少し出来すぎの流れですが、楽しめる作品でした。

    2024年3月23日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.22

    カンガルーの輪舞曲 アトピーという病

    3月21日 WEBの講演に参加しました。

    テーマは「アトピー性皮膚炎の関連疾患と疾病負荷」

    アトピー性皮膚炎は、食物アレルギーなどのアレルギー疾患だけでなく

    抑うつや、発達障害との関連が密になると言われます。

    また、かゆみや外観からくる睡眠障害や、社会的行動制限などの負担は、

    本人だけでなく、その家族にも影響を与えるとされます。

    体の中で何が起きているのか

    サイトカインといわれる、細胞間の伝達物質を例にとりながら、説明を進めます。

    11月にお話をいただいて、海外論文を探し、

    45分のお話しにまとめました。

    集中して勉強する楽しさを味わえて、わくわくの数か月を過ごしました。

    これからの勉強の方向性も見えるようで、いい機会をいただくことができました。

    感謝、感謝です。

    2024年3月22日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.21

    散歩のたのしみ 春と冬の境目を

    雪の日の翌朝、少し早い目に出勤すると、

    日なたに、春の花が咲いています。

    少し歩くと日陰には、雪をかぶったお花

    駅前の歩道は、うっすらと雪化粧。

    駅までのわずかな道のりに、春と冬の境目を感じます。

    早く暖かくなってほしいな

    2024年3月21日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.20

    散歩のたのしみ 無事に帰りつき

    三田のイオンモールに遠出した帰り道、

    急に雪が降り始めます。

    車内の温度は、1度をさして上がりません。

    道路わきの木々や、止められている車の上は、すっかりと雪化粧

    これは大変、スリップしないようにと、緊張が走ります。

    運転上手のおかあさんのおかげで、無事帰還

    何が起こるか分からない、春分の日になりました。

    2023年3月20日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.19

    散歩のたのしみ ウルトラマンを追いかけて

    線路沿いの道を、車で走っていると

    やってきたのは、鉄道おたくの間では有名な「ウルトラマン電車」

    住宅の中を見え隠れするのを、カメラで追いかけて、

    やっと1枚ゲットします。

    大空のかなたに、飛び去って行かないうちに、

    またお会いしましょうね

    2024年3月19日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.18

    かんがるうっ子 ようやく口に

    少し前にいただいたチョコレート菓子。

    ハートのマークに、蝶のかたち

    どれもかわいくて、見ているだけでうっとりとします。

    ひとつずつ口に入れ、

    最後に残ったのが、ネコちゃんと、エッフェル塔

    かんがるうっ子も遠慮するので、

    記念写真を撮った後、えいやと口にほりこみます。

    かわいいのは見ているだけで、

    食べる時は、地味な方がうれしいですよね。

    2024年3月18日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.17

    カンガルーの本棚 次の百年へと

    高田郁さんの「あきない世傳金と銀 幾世の鈴」(ハルキ文庫)を読みました。

    本編に続く、その後の4つの物語

    小間物商の友の精進

    最愛の妹の今

    そして、世の中に役に立ち「生き金」への決断

    創業から百年が、数々の出会いと別れがあり、

    守り続けた五鈴屋を、次の世代にどう託していくのか

    幸の物語は続きます。

    2024年3月17日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.16

    7+8= 暖かくなって

    家の中ばかりで過ごしていると、片足で立つと少しフラフラとします。

    外は暖かそうなので、ポケモン片手にお散歩に出かけます。

    坂道を上り、上の公園に着くと、ボールさんがお出迎え

    テニスのボールが2つ、野球のボールが2つ、そしてサッカーボールと

    あわせて5つのボールさんが、お出迎え

    やったぜ、ハッちゃん

    記録更新です。

    「1039個目」「1040個目」「1041個目」「1042個目」「1043個目」は

    「春のボール」って、名付けます

    2024年3月16日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.15

    カンガルギー情報 痒みのメカニズム

    3月14日、320回兵庫小児アレルギー研究会にWEB参加しました。

    講師は、皮膚科専門医の生駒晃彦先生

    テーマは、「痒みのメカニズム」です。

    痒み、掻把、皮膚バリア障害、炎症、ふたたびかゆみという

    Itch Scratch Spiral の始まりに位置づけられる「かゆみ」

    従来は、ヒスタミン依存性神経への刺激が考え方の中心でしたが、

    最近では、ヒスタミン以外のIL-4,IL-13、IL-31などの

    いろいろなサイトカインに反応する痒みの経路が明らかになってきました。

    嗜癖行動や、ひっかき回数を測定する器具など

    はなしは、実生活の行動にも広がります。

    ご講義いただきました生駒先生、ご準備をしていただきましたみなさま

    ありがとうございました。

    2024年3月15日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.14

    聴診器のむこうに 心変わりは

    5才の女の子は、わたしが大好きな、変わり模様のトレーナー姿

    ゆっくりとなぜると、ちゃネコがシロネコに変身します。

    「誰に買ってもらっての」と尋ねると、「おばあちゃん」

    変わり模様のお服だけど、「おばあちゃん大好き」の気持ちは

    いつまでも変わらないでくださいね。

    2024年3月14日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.13

    聴診器のむこうに、 あったかうさぎ

    4月から1年生になる女の子を診察しようとすると、

    ジャンパースカートの下から現れたのは、しろいうさぎさん

    ポシェットではなく、トレーナーにしっかりとくっついています。

    女の子が自分で選んだ、かわいいお服

    うさぎさんと一緒に温かくして、この寒さを乗り切りましょうね

    2024年3月13日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2024.03.12

    カンガルーの本棚 明日を夢見て

    朝井まかてさんの「グッドバイ」(朝日文庫)を読みました。

    物語の舞台は、幕末は長崎の街

    あぶら商を引き継いだ主人公大浦慶は、商売の先行きに不安を感じ、

    外国との茶葉貿易に乗り出します。

    そこで顔見知りとなるテキストルやウイリアム・オルト、そしてグラバー

    茶葉工場と店舗を訪れる坂本龍馬、大隈重信、近藤長次郎などの幕末の志士たち

    歴史の歯車がぐるりと回り、あるものは志を遂げ、あるものは志半ばで倒れ

    その誰もがまだ10代、20代の若者であったことに驚きます。

    広がっていく茶葉の商売、そして裏切りに会い、

    山のような借財のなかで立ち上がっていく慶

    幕末を彩る、もう一つの女性の物語です。

    2024年3月12日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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