カンガルーの小部屋

  • 2024.03.23

    カンガルーの本棚 忍者で復活

    山本甲士さんの「ひなた商店街」(潮文庫)を読みました。

    アクションスターの夢が破れ、故郷の実家に戻った主人公

    働き始めたおでん屋は、ひなびた商店街に残された5店舗のひとつです。

    再開発の波が押し寄せ、いつ取り壊されてもおかしくない店に、

    テレビの食レポが収録に訪れます。

    なにか目新しいものをと頼まれて、

    忍者のコスプレに身を包み、昔言葉でおでんを売ると、これがおおうけ。

    他のお店も同じ路線で悪乗りをすると、これが若者や外国人にもバズります。

    商店街の再生をかけて、今日も忍者姿の主人公は跳びまわります。

    少し出来すぎの流れですが、楽しめる作品でした。

    2024年3月23日

    いたやどクリニック小児科 木村彰宏