カンガルーの小部屋

2014.01.17

7+8= 19年目の朝

おとうさんは、きちんとした服装で、お散歩に出かけます。

いつもと違うので、不思議に思います。

下の公園に行くと、東の空が、きれいな色に染まります。

おとうさんは 立ち止まって、わたしに話し始めます。

「ナナちゃん、19年前に、神戸で大きな地震があったんよ。

その時働いていた病院の、東の窓を見ると、遠くの神戸の方向に、

黒い煙がたくさん昇っていたよ。

大勢の人が亡くなって・・、」

おとうさんの話は、続きます。

わたしは今、8才です。

だから、19年前の事は、知りません。

でも、亡くなった方が、

天国で幸せに暮らしているといいなと、思います。

2014年1月17日

いたやどクリニック小児科 木村 彰宏

冬2014.01.16  (5)