2016.11.28
カンガルーの本棚 託された命
葉室麟さんの「陽炎の門」(講談社文庫)を、読みました。
幼な友達の冤罪に、自分がかかわったのではないかと自責の念に苦しむ主人公
その真相が明らかになった時、彼は敢然と黒幕に立ち向かいます。
ことが成り終え、罪業深き自分を見つめる時、
「散っていった者たちから、命を託されたのだと存じます」との
妻からの一言に救いを見出します。
託された命をどのように生きていくのか、作者からの問いかけが胸に届きます。
2016年11月28日
いたやどクリニック 木村彰宏