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2010.02.01
クリニックだより 新型インフルエンザワクチン研究会に行きました
新型インフルエンザワクチンの勉強に行きました。
☆初めに、WHOの進藤奈那子先生のお話をお聞きしました。
○世界での流行の特徴をみると、
①5歳から49歳までの患者が多い。年齢とともに、重症度が上がっていく。②入院例は、0歳から5歳までが多い。死亡例は、25歳から49歳に多く、年齢とともに増えていく。③妊娠されている方では、ICUへの入院が約10倍になる。
○日本での流行の特徴をみると、
①死亡者数が世界に比べて際だって少ない。②第一波の流行が低く抑えられた。学級閉鎖の効果かもしれない。③世界では2才までの感染が多いが、日本では学童期の感染が多い。
○2010年~2011年のインフルエンザワクチンは、現在の新型H1N1と、B型の2株を中心に選定されるかも知れない。 などの、最新の情報をお聞きすることができました。
☆輸入ワクチンのお話しでは、
成人100名、小児60名の接種検討では、①一回接種で、95%以上の効果がある。 ②有害事象(副反応)は、疼痛、腫脹などの局所のものが中心である。 など、有効性と安全面からの説明がありました。
☆アジュバントについては、
アジュバントを使用する目的として、①免疫応答を活性化して接種効果を高める(早期のたちあがり、高いピーク活性、長期の免疫活性)。②ウィルス排泄量を少なくし、感染拡大を防ぐことができる。③緊急時(新たなパンデミック発生時)に大量生産できる。などの説明がありました。
現在クリニックで接種しています新型インフルエンザワクチンは、全て国内産です。
クリニックではアレルギーで通院の子どもさんが多いですので、今のところ海外産のワクチンを使用する予定はありません。
しかし、接種効率の際だった高さや、一回の接種で十分な効果があがる点などの利点を考えますと、アジュバント使用ワクチンの学習は進めておかなければならないと思いました。
2010年2月1日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.01.29
クリニックだより 新型インフルエンザワクチン集中接種日の終了のお知らせ
新型インフルエンザワクチンの集中接種日は、1月29日(金)を最終とし、終了いたしました。
2月以後の接種は、小児科では予約日を設けず、来院された当日に接種いたします。
かかりつけの患者さんで、新型インフルエンザワクチンを接種希望の方は、月曜~金曜の小児科診察日にお越しの上、お申し込みください。
2010年1月29日
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2010.01.26
クリニックだより 寒椿
義理の祖母から木目込みパッチワークの額を沢山いただきました。
全部で12個いただきましたので、季節毎に小児科の入り口に飾ろうと思います。
2月の図柄は寒椿です。
クリニックに来られた折りは、探してみてくださいね。
2010年1月26日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.01.24
クリニックだより 急病診療所近況 嘔吐下痢症
1月24日の夜、神戸市の急病診療所に出かけました。
インフルエンザの患者さんは数名と、一時のことを考えると圧倒的に少なくなりました。
その代わりに、嘔吐下痢症(おなか風邪)が大流行しています。
いきなり吐き始めて、その後は下痢に傾きます。
みなさん、脱水を心配されるのですが、すぐには脱水にはなりません。
むしろ与えれば与えるほど吐き気をひっぱりますので、重症化につながります。
以下に脱水の見分け方と、その対処法について説明しますので、ご参考にしてください。
次にあげる症状や様子の変化があれば、脱水状態と考えます。
「嘔吐が続いている」 「目が落ちこんでいる」 「泣いても涙が出ない」 「皮膚や口・舌が乾燥している」 「機嫌が悪い」 「ぼんやりしたり眠りがちになる」 「顔色がわるい」 「おしっこの量が減る」 「おしっこの色が異常に濃いくなる」 「水分を飲ませようとしても飲んでくれない」
脱水状態を改善させるためには、経口補水液を飲ませると有効です。
①脱水状態を改善させるためには、水分だけでなく、塩分と糖分もバランスよく摂ることが有効です。
②市販されているスポーツ飲料でもよいのですが、塩分バランスが低めのことが多いようです。その中では「ポカリスウェット」が比較的バランスよく作られています。 また、「OS-1」という経口補水液が調剤薬局で取り扱われていることがあります。 一度ご相談されるとよいでしょう。
③飲ませる目安は、
乳児では、体重1Kg当たり 30 ~ 50 ml / 日
幼児では、 300 ~ 500 ml / 日
学童~成人では、 500 ~ 1000 ml / 日 です。
④飲ませるコツは、一度にたくさん飲ませないことです。
一口ずつか、ティースプーンなどを使い、少量ずつ頻繁に飲ませてください。
ある程度飲ませても吐かなければ、自由に飲ませてください。
⑤尿量が増えてきたり、色が薄くなってきたら、脱水状態が改善してきた証拠です。
⑥嘔吐が続くようなら、主治医にご相談ください。
2010年1月24日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2009.12.29
クリニックだより いたやどクリニック 10大ニュース(2009年度版)
今年最後の診察も終わり、職員の集まりをもちました。
会の中で、職員の投票により「いたやどクリニック 10大ニュース」を決めました。
1位 新型インフルエンザ流行で大忙し
5月16日、神戸の高校生から国内初の新型インフルエンザ患者さんが確認され、神戸は一大パニックに。予約患者さんのキャンセルが相次ぎました。
クリニックでは、待合室を、一般用と感染待機室とに分け、プラズマクラスターイオン発生器も設置。クリニック内での感染防止に留意しています。
2位 日比総師長クリニック着任
長く空席であった総師長として、日比さんが10月より着任されました。
「総師長来襲」という言葉で歓迎する職員もいますが、近づいてもガブリとかみつきませんので、ご安心ください。
東の小沢幹事長、西の日比総師長と噂される辣腕ぶりを、早くも発揮されています。
3位 小児科藤本看護師さん・腰を振りながら退職
25年間小児科の顔として活躍された藤本看護師さんが、11月末で退職されました。お祝いの会は、涙涙ならぬ笑い笑いに終始し、藤本さんからは腰をフリフリしながら?のあいさつもいただきました。
退職の翌日からすぐに、これまでと変わらず非常勤で働いていただいています。
4位 生協強化月間・「新加入」目標達成
医療生協は、ひとりひとりの組合員さんの熱い思いと出資金で運営されています。
利用者さんが、ひとりでも多く医療生協にお入りいただけると、安定した良質の医療を提供できると考えています。今後ともよろしくお願いいたします。
5位 徹ちゃん・夜間カメラ頑張る
クリニックの特徴を3つあげるとすれば、小児科の食物アレルギー、内科の在宅医療、消化管カメラとなります。
このうち胃カメラ・大腸カメラを担当していただいている坂井徹医師は、より多くの方に胃カメラを受けてもらいたいとの思いで、10月から夜間胃カメラをスタートしました。お仕事のご都合でお休みが取りにくい方、夜間カメラで健康チェックされてはいかがでしょうか。
6位 地域訪問開始
今年のクリニックのスローガンは「はじめの一歩」です。
地域の組合員さんのご自宅を訪問しようと、この4月から全職員による地域訪問を始めました。急に降り出した雨に、雨宿りをしたり、インフルエンザの流行に翻弄されたり、いろいろなことがありましたが、組合員さんがお住まいになられている地域をほんの少しですが知ることができました、
診療に役立てる事ができるといいなと考えています。
7位 インフルエンザにかからなかった看護師集団
8月末より、新型インフルエンザに罹られた患者さんが受診されることが多くなりました。職員にも感染が拡がらないかと心配していましたが、結果はみごと感染者ゼロ。「やはりウィルスも逃げていくのか・・」という声もきかれました。
8位 院長・痛風にやられ杖を持つ
10月の台風の夜、安売りのカキフライを食べ過ぎたためか、痛風発作に見まわれました。その後の初期対応も教科書とは反対のことをしたせいで歩けなくなり、患者さんにも職員の方にもご迷惑をおかけしました。
介護センターに出向き、杖を販売しているところをお聞きし購入したものの、なかなかうまく使えません。嵐のような数週間でした。
9位 院長テレビ出演
春に8chニュースアンカーに出させていただきました。
テーマは、「食物アレルギーの減感作療法」小児のアレルギー学会で、一番ホットな話題です。いろいろな方に少しでも食物アレルギーの事をお伝えしたいという気持ちで、取材をお受けしました。ディレクターの方とも仲良くなることができ、貴重な体験をさせていただきました。
10位 ショート5周年記念行事開催
いたやどクリニックの二階は、ご高齢の方のショートステイとなっています。
病棟から介護施設にかわり、建物の外壁から「赤れんが」と名付けられ、五年目 を迎えました。
破裂した水道管
年末に建物の東側の水道管が破裂しました。
数日後に補修工事を無事終えることができましたが、心配なのはその請求書。
ひやひやの年の瀬となりました。
2009年12月29日
いたやどクリニック小児科