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2010.11.29
聴診器のむこうに わたしの歯
もうすぐ1年生になる女の子が、小さな箱を見せてくれます。
中には、昨日抜けた、下の歯がひとつ。
箱に日付を書いて、大切に持っています。
どれどれ、お口を大きく開けて、抜けた歯を確認。
もうすっかり、一年生の顔になりました。
2010年11月29日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.22
聴診器のむこうに 白と黒
「みて、みて」
2才の男の子が、「お絵かき先生」のオモチャをもって、アピール中。
白いボードを、黒く塗りつぶして、満足げです。
黄色いレバーを引っ張って、もとの白いボードに戻します。
白から、黒へ、そしてまた白へ。
不思議な世界を堪能してくださいね。
2010年11月22日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.21
聴診器のむこうに パンちょうだい
1歳過ぎの男の子は、玉子が食べられるようになりました。
今日は、マヨネーズのテストです。
パンにぬって、待合室で食べていただきます。
おかあさんが手に持たれたパンを、両手を挙げて追いかけて、転んでは、追いかけて・・
ようやくおかあさんに追いつくと、涙とうれしさとの二重奏。
これだけ喜んでいただけると、作り甲斐がありますよね、おかあさん。
2010年11月21日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.19
聴診器のむこうに あいり
3か月の赤ちゃんと、6才の男の子が来られました。
「赤ちゃんは、なんて泣くの?。おにいちゃん、おにいちゃんって、泣くの?」と、尋ねます。
おにいさんは「あいり、あいりと泣くよ」と、答えてくれます。
よく分からなかったので、「えっ、なんて泣くって?」と、聞き直します。
おかあさんが、「妹の名前は『あいり』というので、おにいちゃんには『あいり、あいり』と聞こえるみたいなんです。」と教えてくださいます。
泣き声が、妹の名前に聞こえるとは、なんて文学的な耳をした、おにいさんなんでしょうね。
2010年11月19日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.17
聴診器のむこうに まあるい手裏剣
5才の男の子が、両手に何やら携えて登場です。
小さな方は、「これ、メダルやねん」
ペットボトルのふたが、彩色してあります。
大きな方は、「これ、手裏剣。戦いするねん」と、教えてくれます。
見せてもらうと、厚紙に銀紙を貼って、まあるく切り抜いた手裏剣です。
これは、平和的。
風に押し戻されて、敵には届きそうにもありません。
それでも男の子は、「戦うねん」と、ポーズを付けます。
気持ちのなかでは、ヒーローですよね。
2010年11月17日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.14
聴診器のむこうに 作品展
1歳過ぎの男の子のおかあさんは、両手にいっぱいの荷物。
何だろうと、紙袋の中を見せていただきますと、お菓子に、ジュースに、工作の作品。
「参観日の帰りです。」と、言われます。
さっそくテーブルの上に取り出して、作品展を開きます。
診察室に、赤いお花が咲いて、ちょうちょが飛びかいます。
おとな達は「すごいね」と、大はしゃぎ。
男の子は、「できあがったものには興味はない」というかのように、よそを見ています。
芸術家というものは、そういうものかも知れませんね。
2010年11月14日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.12
聴診器のむこうに 旅行ってなに?
食物アレルギーをもつ子どもさんは、旅行に出かけることも大仕事です。
1年生の男の子が、おかあさんに「旅行ってなに?」って、尋ねました。
「旅行ってね、遠くへお出かけして、その日のうちに、帰って来れなくて、お泊まりすること」と、おかあさんが答えられます。
なるほど、そういう説明の仕方があるのですね。
念のために、Wikipediaで、「旅行」の項を引いてみました。
「広義では、人が徒歩もしくは何かしらの交通手段を用いて移動すること全般を言う。狭義では、観光地や行楽地などへの観光(宿泊を含む場合が多い)のための移動を表し、買い物、通勤や出張などのための移動とは区別される。」
「移動」という面に着目した説明と、「お泊まり」という面に着目した説明と、同じ「旅行」という言葉を説明する時にも、食物アレルギーをもつ子どもさんには、「お泊まり」の側面が、とても重いものなのですね。
2010年11月12日
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2010.11.11
聴診器のむこうに 住所はどこ
2年生の男の子が、尋ねます。
「先生、どこに住んでいるのですか?」
「神戸市、王子動物園です。夜は、檻の中に戻ります」と、教えます。
「ボク、動物園にいったよ」と、いいますので、「檻の中で、ピョンピョン跳んでたでしょ。それが先生」と、詳しく教えます。
今度、動物園に行ったら、手を振ってくださいね。
2010年11月11日
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2010.11.10
聴診器のむこうに ゲットだぜ
4才の男の子は、おもちゃ箱からボールをとりだして、わたしに押し当てます。
見ると、ポケモンで使うモンスターボール。
さては、カンガルーポケモンを、ゲットするつもりかな。
残念ながら、先生は、お昼ご飯を食べたところですから、HPは減っていません。
ゲットするには、もうひと工夫してくださいね。
2010年11月10日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.10
聴診器のむこうに エイタくん
4才の男の子の名前は、「エイタくん」
「あの俳優の、瑛太と、おなじですか」と、おかあさんに尋ねます。
「わたしが、長く入院していたときに、瑛太が出ているテレビドラマを見ていたんです。そのときに、子どもの名前は、エイタにしようとおもって・・」
わたしの推理は、当たったようです。
捕物帖を読んでいると、こんなところで役立つものなのですね。
2010年11月10日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.09
聴診器のむこうに 新幹線
待合室で男の子が、おかあさんに、本を読んでもらっています。
「何の本ですか?」とお尋ねしますと、「まるごと新幹線の本です。」
「先生もあした、新幹線に乗るんよ。N700系」と言うと、うらやましそうにします。
「兵庫区の車両工場があるでしょ。三宮に出かけたときは、その道を通れって、言うんです。」とおかあさん。
将来は、新幹線の設計士さんですか。
それとも、新幹線の運転手さんですか。
夢が本当になると、いいですね。
2010年11月9日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.03
聴診器のむこうに 全員集合
5才の男の子は、仮面ライダーの大ファン。
「仮面ライダー、全員集合しとってん」と、映画の話をしてくれます。
すかさず、「8時に?」と、つっこみを入れますと、「???」
わたしの世代では、「全員集合」と言うと、「8時だよ」と、すぐに連想します。
若い男の子には、もう通じない文化になったのですね。
2010年11月3日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.02
聴診器のむこうに パパも流動食
9か月の男の子は、離乳食に興味がわきません。
母乳やミルクで大満足。
「おとなが、おいしそうに食べているところを、見せるのも方法ですね」と、助言します。
「でも、パパは、ビールばっかりのむし」と、おかあさん。
なるほど、流動食好みは、パパ譲りだったのですね。
2010年11月2日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.02
聴診器のむこうに しっぽをガブリ
2才の男の子は、クマのお人形をくわえたまま、診察です。
「しっぽをかんで、ひきちぎってしまったんです」と、おかあさん。
なるほど、クマさんにしっぽはありません。
「写真を撮るから、くわえたままにしててね」と、お願いしますと、パッと口から放します。
しばらくすると、クマさんは、またお口に。
今度は、動かぬ証拠を、写真に収めました。
この話は、お人形が大好きなナナには、内緒にしておくことにしましょう。
2010年11月2日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.11.01
聴診器のむこうに お医者のにおい
5才の女の子は、予防注射のあとを押さえる、アルコール綿が気になります。
何度も、におって、かいでみて。
いいにおいなのか、ヘンなにおいなのか、不思議な顔をします。
わたしの小さいときの記憶では、アルコール綿は「お医者のにおい」
女の子がおおきくなったときに、どんな記憶として残るのでしょうね。
2010年11月1日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.10.31
聴診器のむこうに あこがれの飛行機
5才の男の子は、ヒコーキになりたいと言います。
航空機整備士のテレビドラマにあこがれて、「ヒコーキになりたい」と言います。
絵本や、DVDを見ては、「ヒコーキになりたい」と言います。
ヒコーキになるのは、結構難しいと思いますよ。
まずは、飛ぶ前に、地に足をつけた勉強をすること。
食後には、ジェット燃料を飲むこと。
そして、プルプルという、発声練習も必要です。
晴れて、ヒコーキになれたら、お空を思いっきり飛んでくださいね。
2001年10月31日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.10.31
聴診器のむこうに シールをペッタン
2才の男の子は、もらったシールをペッタンごっこ。
聴診するわたしのおでこに、貼ろうとします。
うまくいかないので、こんどは、聴診器についている「しまじろう」の人形にペッタン。
しまじろうくんが、おどろいていますよ。
2010年10月31日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.10.31
聴診器のむこうに パワフルおばあちゃん
1才の男の子は、おなじみの「たてじまユニフォーム」を着て登場です。
背中には、背番号と、ネーム入りです。
85才のひいばあちゃんの作品とか。
はじめは、アプリケを買って付けていたところ、はがれるので、ひとつ一つ手縫いで、縁かがりされたそうです。
おそるべし、パワフルおばあちゃん。
来年こそは、セリーグ制覇です。
2010年10月31日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.10.29
聴診器のむこうに 未来のシェフ
24才の青年に、勤め先を尋ねました。
以前は市内の有名喫茶チェーン店に勤めていましたが、長時間勤務の過労にてリタイア。
今度は、レストラン・ベーカリーチェーン店に勤めています。
「洗い物の毎日かな?」って、尋ねますと、「少しずつ、作る方も、まかされてきました」
「留学できたらいいのにね」と言いますと、「ハア、そう考えています」
どの道も、若いうちは修行の毎日。
シェフとして独立したら、食べに行きますからね。
2010年10月29日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
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2010.10.28
聴診器のむこうに 最新メカ
仮面ライダーシリーズは、息の長い番組ですが、1年ごとにキャラクターが変わります。
せっかく買い集めたメカも、一年ごとに更新です。
4才の男の子は、最新メカを手に、登場。
今年のメカは、タコに、バッタに、赤いとり。
さっそくタコメカ(正式名はタコカンドロイド)を貸してもらいます。
リサイクルのこと考えて、扇風機代わりに使えないか、試します。
2010年10月28日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏