カンガルーの小部屋

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  • 2010.10.07

    聴診器のむこうに ドングリの背比べ

    食事の制限が続きますと、背が大きくなるかどうか、気になります。

    幼稚園でどれくらいの大きさなのかと尋ねます。

    「ドングリの背比べです」と、おかあさん。

    「そうなの、あなたはドングリさんなの?」って、男の子に聞きます。

    即座に「にんげん!」と、そっけない返事。

    続けて「あっ、ドングリ!」と、診察室のドングリを指さします。

    見つかりましたか。

    お湯でムシを殺して、磨いて乾かした「古年もののドングリ」を、プレゼント。

    両手に受けとり、うれしそう。

    やっぱり、あなたは、ドングリさんですね。

                           2010年10月7日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.06

    聴診器のむこうに 今日はアリス

    「ブログに載せていただいて、ありがとうございます。」

    診察を始めるなり、おかあさんが言われます。

    「ちょうちょの服で・・」

    そうそう、パピヨンというブログを書いたことがありました。

    「今日は何のもようなの?」と、尋ねますと、「うさぎ、いや、アリスです」

    おしゃれのセンスは、こうして磨かれていくのですね。

                           2010年10月6日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏 

  • 2010.10.05

    聴診器のむこうに みんなが寝てから

    7才前のふたごの男の子は、ポケモンに夢中です。

    「先生は、仕事中にポケモンしてない?」って、尋ねます。

    「いいえ、仕事中は、ポケモンでは遊ばないよ。代わりに子どもが寝てから遊んでるからね。」

    「君のおとうさんも、おかあさんも、君たちが寝てから、ポケモンで遊んでいるよ。日本全国、どこのおとうさんも、おかあさんも、夜中にポケモンで遊んでいるんだから。」と、さらに丁寧に教えてあげました。

    男の子たちは、口をポカンと開けたまま、聞き入ります。

    後ろでは、おかあさんが「またですか」と、あきれ顔で聞いておられます。

    おかあさん、あとでフォローよろしくお願いしますね。

                           2010年10月5日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.05

    聴診器のむこうに ネットでTシャツ

    5才のお嬢さんは、手書き図柄の素敵なTシャツ。

    いくつかの図柄があり、ネットで注文すると言われます。

    おなかは、ピンクのカバさん。

    背中は、ハッパの赤ちゃんがお話ししています。

    遅れて診察室に入ってこられたおとうさんは、和風柄のTシャツ。

    こちらは、ネットではなく、普通のお品。

    どこのおうちでも、子どもが一番のようですね。

                           2010年10月5日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏    

  • 2010.10.04

    聴診器のむこうに 赤ちゃんこんにちは

    遠方から、3兄弟が来られました。

    7才、5才、3才の男の子。

    お昼になって、待合室で、おにぎりのお弁当会です。

    兄弟の横には、ベビーカー。

    4人目は、待望の女の子です。

    のぞき込んであやしたり、ベビーカーをゆすったり。

    なかなかの、おにいさんぶりです。

                           2010年10月4日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.04

    聴診器のむこうに ダンス・ダンス

    4才の女の子は、診察室でダンス・ダンス。

    腰に手をあて、ステップをくりかえします。

    最後は、踵をあげて、ピシッとポーズ。

    リクエストに答えて、何度も何度も、踊ります。

    運動会の準備は、完璧です。

                           2010年10月4日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.03

    聴診器のむこうに くるま大好き

    2才の男の子の服には、トラックがいっぱい止まっています。

    高速道路の、PA(パーキングエリア)のようです。

    「自分でも、好きな服がわかるのですか?」と、お聞きしますと、「コレコレって、指をさします。」とのこと。

    「好きこそものの上手なれ」

    いろんな車の色や、形を、覚えていってくださいね。

                           2010年10月3日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.02

    聴診器のむこうに おとうさん、おかあさん

    4才と2才の姉妹は、クリニックの水槽に顔をひっつけて、話し合い。

    「おさかなさん、石たべるかなあ」

    いいえ、おさかなは、石は好きではありません。

    「あれっ、おとうさん」と、黒いおさかなを指さします。

    「おかあさんは?」って尋ねると、虹色のおさかなを指さします。

    うしろでは、おかあさんがニッコリ。

    今晩のおかずが、楽しみですね。

                           2010年10月2日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.02

    聴診器のむこうに あしもと雪靴

    3才の男の子の足元を見ると、ふかふかの雪靴。

    まだ、涼しくなったばかりなので、不思議に思いました。

    「お正月に、家族で境港のゲゲゲロードに行くんです。その時は雪だから、おじいちゃんが雪靴を買ってくれたんです。それがうれしくて、ず~っと、この靴を履いているんです。」

    なるほど、そんな深い訳があったのですね。

    お正月と言えば、まだ3か月も先。

    今から雪靴をはいて、楽しみにしているなんて、いい買い物をされましたね、おじいさん。

                           2010年10月2日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.01

    聴診器のむこうに ポケモン・ブラック

    8才の男の子と、ポケGEARでご挨拶。

    受付の岸本さんに、やり方を教えていただきました。

    「小児科の先生だから、子どもさんとのコミュニケーションをとるのには、いいですよね」と、看護師さんが、フォローしてくれます。

    いえいえ、そんな大それた事は考えていません。

    わたしが、子どもとポケモンの話をするのは、全くの趣味の世界です。

    その分、本が読めなくて困ります。

                           2010年10月1日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.01

    聴診器のむこうに えーっと

    一年生の男の子は、土曜日が小学校はじめての運動会。

    「どんな演技をするの?ダンスとか・・」と尋ねます。

    「えーっと、エーッと」

    何時までたっても、演技の名前が出てきません。

    題名を知らなくても、歌は歌えるし、ダンスの名前を知らなくても、踊れます。

    まだ、時間は十分あるので、心配しないでおきましょう。

                           2010年10月1日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.01

    聴診器のむこうに ビールよりワインを

    3年生の男の子は、一度コーラを飲んでみたいと言います。

    さっそく、自販機で炭酸ジュースを買ってきてもらい、50ccを試飲してもらいます。

    半分ほど飲んだところで、「口が痛いです」

    おかあさんには、「しばらく炭酸は止めておきましょうね。大人になったら、ビールよりもワインにしましょう」と、助言しました。

                           2010年10月1日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.10.01

    聴診器のむこうに お宝手帳

    7才の男の子のお宝は、母子手帳。

    イチローさんが、練習で球場に来たときに、サインをもらいました。

    何に書いてもらおうかと考えて、とっさに差しだされたのが母子手帳。

    それからは、数枚の写真を入れた、お宝手帳に名前が変わりました。

    母子手帳には、こんな使い方もあるのですね。

                           2010年10月1日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.09.28

    聴診器のむこうに エクストリーム

    もうすぐ4才になる男の子に尋ねました。

    「お誕生日のプレゼントには、何をもらうの?」

    「エクストリーム!」と即、答えが返ってきました。

    ムムッ。これはわたしの辞書にはない言葉です。

    そこは、長年この仕事をしている者のカン。

    戦隊ものか、ライダーものかのグッズと、予測しました。

    「で、エクストリームを使って、何になるの?」と尋ねますと、「W」の一声。

    これで、頭の中の検索は、ライダーものに絞り込めます。

    「4才になったら、大変だね。変身すると、早く助けてくださいって依頼が殺到して、忙しくなるね」と、助言も忘れずに伝えました。

                           2010年9月28日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.09.26

    聴診器のむこうに ダッフィーちゃん

    10才の女の子は、大きなクマのぬいぐるみを、ぶら下げて登場。

    携帯のストラップだったら、大変だと思いながら、「それ、なあに」と、尋ねます。

    「これは、ダッフィー。ディズニーシー限定のキャラクターです」と教えてもらいます。

    夏休みに、ディズニーシーに行かれたとか。

    クマのキャラクターと言えば、プーさん。

    最近では、ケアベアや、ブーフ、リラックマ、ティディーベアと、続々登場。

    とても名前は、覚えられません。

    ダッフィーの特徴は、顔と、足の裏の肉球の形が、ミッキィーの顔になっているそうです。

    ナナと、ハッちゃんの肉球も、噛まれないように気をつけながら、観察することにします。

                           2010年9月26日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.09.25

    聴診器のむこうに 社会常識

    1才7か月の男の子を、おとうさんが連れてこられました。

    「母親が、仕事なんで・・」と言われます。

    「えらいですね、おとうさんが代わりにこられて」と言いますと、

    「社会常識ですからね。」と答えられます。

    まだ小さい子どもさんとも、じょうずに遊ばれています。

    なんの、なんの、おとうさん。

    おとうさんは、カンガルー社会でも、表彰ものですよ。

                           2010年9月25日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.09.23

    聴診器のむこうに お首も参加

    男の子は、卵スープの負荷試験。

    待っている間に、「あやとり」をはじめます。

    10本の指では足りなくて、お首も参加です。

    「すごいね、写真を撮るから、もう一度してね」と言うと、恥ずかしそうにしながら、リクエストに答えてくれました。

    待ち時間を、どのように有効に使うのかが、後での大きな差につながります。

    しっかりお首を使うと、遠くが見通せるようになりますよ。

                           2010年9月23日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.09.23

    聴診器のむこうに 快挙です

    コアラのマーチの男の子は、運動会の組み体操で、五段タワーの一番上に選ばれました。

    これは、快挙です。

    「小柄で、身軽で、敏捷性のある子ども」が、トップの条件。

    「先生に指名されたの?」って、尋ねますと、自分から立候補したとのこと。

    外来では恥ずかしがり屋さんの表情しか見せなかったので、驚きです。

    続いて登場の中学二年生の男の子も、組み体操タワーのトップを勤めます。

    「でも、この間、落ちてん。下の子がぐらついたから」

    そう、トップはみんなの協力がなければ勤まりません。

    「今日クリニックあるは、職員のみなさまのお力添えのたまものです」と、ひとり納得。

    感謝!感謝!です。

    でも、このはなし、「コアラのマーチ」君には、聞かさない方がいいかも知れませんね。

    怖くなって落ちると大変ですから。

                           2010年9月23日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.09.22

    聴診器のむこうに クウーン

    3年生の男の子は、おかあさんに甘えて、「背中を掻いて」と頼見ます。

    「そんなんで、いいんでしょうか」と、おかあさんから相談されました。

    「大丈夫です、おかあさん。うちのハッちゃんも、いつもおかあさんに背中を掻いてとねだりますよ。でも、じょうずに、クウーン、クウーンと甘えますけどね」と、お答えしました。

    そこで外来で男の子と「クウーン、クウーン」の実習です。

    じょうずにおねだりすること、これが基本ですからね。

                           2010年9月22日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

  • 2010.09.21

    聴診器のむこうに コアラのマーチ

    6年生の男の子は、食物の解除が少しずつすすみました。

    「コアラのマーチを食べたよ」と、うれしそうに報告してくれます。

    「えっ、コアラのマーチ食べたの。大丈夫かなあ」

    「なんで?」

    「だって、寝ている間にどこかに行進してしまって、起きたら、全然別のところかもしれないよ」

    それを聞いていた看護師さんが、「木に登ってるかも知れないよ」と、フォローしてくれます。

    この連携プレーが、仕事を続ける原動力です。

                           2010年9月21日

                           いたやどクリニック小児科 木村彰宏

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