カンガルーの本棚 痛快ではあるけれど
池井戸潤さんの「オレたち花のバブル組」(文春文庫)を読みました。
堺雅人さん主演の、ご存知「半沢直樹」シリーズの、原作本です。
貸付先とのやりとり、金融庁との駆け引き
そして銀行社内での裏取引
TVシーンを思い出し、痛快ですが
やはり、カンガルーにはそれ以上ではありません。
暑い夏に、熱い小説は、お似合いではなかったようです。
2022年8月4日
いたやどクリニック 木村彰宏
池井戸潤さんの「オレたち花のバブル組」(文春文庫)を読みました。
堺雅人さん主演の、ご存知「半沢直樹」シリーズの、原作本です。
貸付先とのやりとり、金融庁との駆け引き
そして銀行社内での裏取引
TVシーンを思い出し、痛快ですが
やはり、カンガルーにはそれ以上ではありません。
暑い夏に、熱い小説は、お似合いではなかったようです。
2022年8月4日
いたやどクリニック 木村彰宏
河合隼雄先生の「こころと人生」(創元こころ文庫)を読みました。
人生を大きく4つの時期に区切り、
その時期のこころの転機を、やさしい言葉で解説されます。
子どもの眼でものを見る大切さ
青春期の、心に住む多様な羊たち
中年期の、創造の病
そして、老いに備え、自分の死を受け入れる老齢期
四天王寺夏季大学の講演をまとめられた1冊です。
2022年8月3日
アンデシュ・ハンセンさんの「最強脳」(新潮新書)を読みました。
この本の要点は、最後に書かれた3つ
①脳の成長は止まることがない
脳はいつでも変えられるし、成長させられます
②脳を助ける一番良い方法は運動です
③脳はどんな運動をしているかは気にしません。
ともかく運動さえすればよいのです。
ハンセンさん著「一流の脳」のジュニア版として、この本が出版されました。
わたしは、スクワットしながら、この本を読みましたよ。
2022年8月2日
いたやどクリニック 木村彰宏
平松類先生の「老人の取扱説明書」(SB新書)を読みました。
ご高齢の方とご一緒する時に、「あれっ」と思わされることがあります。
都合の悪いことは聞こえないふりをする
突然「うるさい」と怒鳴り出す。
同じ話を何度もする
信号が赤になっても、ゆっくり渡っている。 などなど
それには、老化に伴う身体の変化が隠されていたのです。
平松先生は、本人だけでなく、ご家族や老いを感じ始めた方への
ガイドブックとして、この本を書かれています。
情報満載の、実用書です。
2022年8月1日
いたやどクリニック 木村彰宏
宮下絵都さんの「たった、それだけ」を読みました。
母とわたしを捨てて、失踪した父
その父を、いつまでも待ち続ける母
ルイと名付けられた女の子が、転校を繰り返し
自分を見つめ、自分を取り戻していく
どんなに現実が厳しくても、明日はもう少し明るくなるかもと
少しだけ、主人公に「よかったね」と
声をかけたくなる小説です
2022年7月31日
いたやどクリニック 木村彰宏
森沢明夫さんの「おいしくて泣くとき」(ハルキ文庫)を読みました。
幼い時に母をなくした心也は、
もうからない大衆食堂を経営する父が、
なぜこども食堂にこだわりを持つのか分かりません。
中学も卒業する年になり、心也は同級生の夕花と石村と心を通い合わせます。
虐待を受ける夕花を助けるために、心也と石村がとった行動とは
時は流れ、おとなになった心也が窮地に陥った時に現れたのは
母から子へと受け継がれた思いやりが、奇跡をおこします。
人と人とのつながりの大切さを、もう一度思い起こさせてくれる作品です。
2022年7月30日
いたやどクリニック 木村彰宏
坪田信貴先生「人に迷惑をかけるなと言ってはいけない」(SB新書)を読みました。
お前さえいなければ、何もしなくていいから、おとなしくしていなさい
今のままでいてね、我慢しなさい、お兄ちゃんなんだから
今、忙しいから、黙って言うことを聞け、口答えするな
自分の要求を口にするな、あの子と遊んではダメ
などなど、子どもに対してよく口にする言葉の裏に隠された毒薬とは
先生は長年坪田塾で塾長をされている経験から、
子どもを伸ばす言葉かけを伝授してくださいます。
子育てにお悩みの方に おすすめの1冊です。
2022年7月29日
いたやどクリニック 木村彰宏
辻村深月さんの「ツナグ想い人の心得」(新潮文庫)を読みました。
死んだ人と再会したいと強く願う依頼人と、
死んだ人の魂とを結ぶ使者・歩美
苦労かけられどおしだった父との再会を果たした青年が手に入れた勇気とは
娘をなくした母が、再会した娘に告げた言葉とは
修業時代の料亭のお嬢様に、70年近く立った今でも
どうしても会って見せたいものは
それぞれの時代に生まれ、ともに時間を過ごすことができなかった人が
今、想うこと
人の想いを強く描いた作品です。
2022年7月28日
いたやどクリニック 木村彰宏
信田広晶先生の「知っておきたいうつの真実」(幻冬舎新書)を読みました。
信田先生は、「しのだの森ホスペタル」の精神科の先生です。
うつ病の初期は症状が体に現れます
新型うつ病を決して侮ってはいけません
いい加減な人でもうつ病になります
うつ病治療は外来治療が原則なのですか
うつ病の克服は、自分を知ることによって成し遂げられます
悩みを解決するのはカウンセラーではなくあなた自身です。
うつ病治療はその人のスピリットに働きかけることで成就します。
うつ病からの回復には自分にも優しくできることがとても大切です
自分軸で生きることが大事です
笑いは最も根源的でシンプルな抗うつ薬です
などなど、診断から薬物治療、心理療法、生活習慣まで
幅広くうつ病に対する提言が書かれています。
うつという病を俯瞰するうえで、お勧めの1冊です。
2022年7月27日
いたやどクリニック 木村彰宏
田中世紀さんの「やさしくない国ニッポンの政治経済学」(講談社選書メチエ)を読みました。
新聞で目にした論説「他人に優しくない国」に興味を持ち
知識を深めようと探した一冊です。
なぜ現代の日本人は、他人を助けようとしないのか
田中先生は、いろいろな統計からその理由を解き明かそうとされます。
その要点は神戸医療生協機関誌「三つの輪」の9月号で紹介します。
お楽しみにしていてくださいね。
2022年7月26日
いたやどクリニック 木村彰宏