カンガルーの小部屋

2022.07.28

カンガルーの本棚 同じ時に生を受け

辻村深月さんの「ツナグ想い人の心得」(新潮文庫)を読みました。

死んだ人と再会したいと強く願う依頼人と、

死んだ人の魂とを結ぶ使者・歩美

苦労かけられどおしだった父との再会を果たした青年が手に入れた勇気とは

娘をなくした母が、再会した娘に告げた言葉とは

修業時代の料亭のお嬢様に、70年近く立った今でも

どうしても会って見せたいものは

それぞれの時代に生まれ、ともに時間を過ごすことができなかった人が

今、想うこと

人の想いを強く描いた作品です。

2022年7月28日

いたやどクリニック 木村彰宏

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2022.07.27

カンガルーの本棚 人の心のよわさと強さと

信田広晶先生の「知っておきたいうつの真実」(幻冬舎新書)を読みました。

信田先生は、「しのだの森ホスペタル」の精神科の先生です。

うつ病の初期は症状が体に現れます

新型うつ病を決して侮ってはいけません

いい加減な人でもうつ病になります

うつ病治療は外来治療が原則なのですか

うつ病の克服は、自分を知ることによって成し遂げられます

悩みを解決するのはカウンセラーではなくあなた自身です。

うつ病治療はその人のスピリットに働きかけることで成就します。

うつ病からの回復には自分にも優しくできることがとても大切です

自分軸で生きることが大事です

笑いは最も根源的でシンプルな抗うつ薬です

などなど、診断から薬物治療、心理療法、生活習慣まで

幅広くうつ病に対する提言が書かれています。

うつという病を俯瞰するうえで、お勧めの1冊です。

2022年7月27日

いたやどクリニック 木村彰宏

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2022.07.26

カンガルーの本棚 続きは三つの輪で

田中世紀さんの「やさしくない国ニッポンの政治経済学」(講談社選書メチエ)を読みました。

新聞で目にした論説「他人に優しくない国」に興味を持ち

知識を深めようと探した一冊です。

なぜ現代の日本人は、他人を助けようとしないのか

田中先生は、いろいろな統計からその理由を解き明かそうとされます。

その要点は神戸医療生協機関誌「三つの輪」の9月号で紹介します。

お楽しみにしていてくださいね。

2022年7月26日

いたやどクリニック 木村彰宏

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2022.07.25

カンガルーの本棚 不思議なお薬屋さん

東直子さんの「薬屋のタバサ」(新潮文庫)を読みました。

主人公の女性由美は、薬屋タバサで暮らし始めます。

魔法使いのような名前をもつタバサは、

男性の薬剤師であり医師でもあり

不思議な薬屋に、様々な人が訪れては去っていく。

出会いと別れの中で、やがて二人に訪れる生活とは

はじまりから、最後のページまで 謎解きのような

ふしぎな 不思議な小説です。

2022年7月25日

いたやどクリニック 木村彰宏

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2022.07.24

聴診器のむこうに おいしい4才

4才の男の子は、恐竜のおもちゃが大好きです。

「3つ、もってるよ」と言うので、

「恐竜って、なに食べるのか知ってる?」と、質問します。

「お肉と・・」と男の子

「人間のお肉も大好きなんだって、

特に4才の男の子はやわらかくておいしいらしいよ」と伝えます。

「先生はね、年取ってるから硬くてまずいから大丈夫だけど、

ボクはおいしいから、気をつけようね」と、注意します。

また一つ、危機管理の仕方を伝授できました。

2022年7月24日

いたやどクリニック 木村彰宏

夏2022.06.27  (43) 夏2022.06.27  (36)

2022.07.23

聴診器のむこうに 昭和は遠く

17才の男の子は、11月まで部活動を続けるといいます。

「受験は どうするの」と、心配して尋ねると

「英検2級を持っているから、提携大学に推薦でほぼ入れるから」と答えます。

「受験のない高校三年生は、舟木一夫の世界やね」というと

男の子も、おかあさんも、キョトンとされます。

ひとり、看護師さんが、納得顔。

昭和は遠くなりました。

2022年7月23日

いたやどクリニック 木村彰宏

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2022.07.22

カンガルーの本棚 読むのが重くなり

重松清さんの「旧友再会」(講談社文庫)を読みました。

登場するのは5組の中年男性

仕事につかれ、生活につかれ、親の介護に疲れ

そして壊れていく家族につかれ

若い頃、おなじ時を過ごした友人との再会も、

こころ躍らせる時間を持てないでいます。

ページをめくる速さが、少しずつ重くなっていきます。

2022年7月22日

いたやどクリニック 木村彰宏

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2022.07.21

散歩のたのしみ おかあさんまあだ

仕事帰りの乗換駅で、天井から小鳥の鳴き声が

見上げると、ホームの天井に、ツバメの赤ちゃんが顔をのぞかせています。

おかあさんがやってくると、お口を大きく開けて

「ごはん ごはん ちょうだいな」

しっかり食べて大きくなって、お空を元気よく飛んでくださいね。

2022年7月21日

いたやどクリニック 木村彰宏

夏2022.07.18  (10) 夏2022.07.18  (12)

2022.07.20

カンガルーの輪舞曲 ウエブのむこうに

7月19日 神戸市の保育士さんむけに食物アレルギーの講義を担当しました。

今年は現地開催をあきらめて、事務局以外の先生は、WEB上での講義です。

エピペンを使う実習や、ロールプレイングもできないために、

スライドの数を114枚に増やし、15分の休憩をはさんで3時間

10を超える質問をいただき、お疲れ様でした。

来年は、現地開催ができるといいですね。

2022年7月20日

いたやどクリニック 木村彰宏

夏2022.07.19  (15) 夏2022.07.19  (12)

2022.07.19

カンガルーの本棚 不思議な力で

森絵都さんの「カザアナ」(朝日文庫)を、読みました。

時は近未来、観光立国を目指し、

相互監視が広がるある国の出来事

そこに、850年の時を経て、

不思議な力を持つ若者が現れます。

虫の気を読み、みずからの気と通い合わせる虫読

石を読み、その地に眠る記憶をあてる石読

空を読み、風雨の動きをあてる空読

鳥と通い合う鳥読

その力を持って、時の権力者に立ち向かう

不思議なお話です

2022年7月19日

いたやどクリニック 木村彰宏

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