聴診器のむこうに センスがいいね
4才の男の子は、診察室の椅子に座るなり、
センスを取り出して広げます。
両足をそろえて、背を伸ばし、
お上品に、座ります。
「よお、だんな、いいセンスですね」
さてと、それでは診察なりと、始めましょうか
2023年8月19日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
4才の男の子は、診察室の椅子に座るなり、
センスを取り出して広げます。
両足をそろえて、背を伸ばし、
お上品に、座ります。
「よお、だんな、いいセンスですね」
さてと、それでは診察なりと、始めましょうか
2023年8月19日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
町田そのこさんの「ぎょらん」を読みました。
死者がこの世に残すと言われる「ぎょらん」
不倫相手や、母、祖母の死
「ぎょらん」は、無念を抱きながら去り行く者の情念か
それとも、残された人が死者へ馳せる思いの塊なのか
語りつながれていく6つの物語が終わるころ、
その答えが少しだけ明らかになります。
人と人とのつながりの深さが、まっすぐに伝わってくる作品です。
2023年8月18日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
13才の女の子の今日の課題は「チーズの負荷試験」
これまで牛乳で負荷をしていたので、
一区切りの意味を込めて、チーズに挑戦です。
食べ終わって、「どうだった」と尋ねると、
まんざらでもない顔をしながら「普通です」
それではと、「10点満点にすると、何点かな」と、追い質問をすると、
「8点です」
これは、普通よりも、おいしい寄りの評価なんだけど。
質問の難しさに、改めて気づかされます。
2023年8月17日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
雨上がりのあさ、資源ごみを持って収集所へ向かいます
気を付けるのは、足もとのかたつむりさん。
踏みつけないように注意を払います。
歩く先には一匹のドラネコさん
わたしを見ながら、「そうそう 足もと気をつけて」と教えます。
かたつむりさんと、ネコさんのコラボの朝。
いい一日でありますように。
2023年8月16日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
交通機関に影響が現れはじめた台風の朝
通常通りの診察をめざして、職員が集まります。
風雨が強まらないうちにと、6時過ぎに出勤された看護師さん
三宮のホテルを取り、地下鉄で板宿をめざした栄養士さん
そこに現れたのが、雨合羽に身を包んだ看護師さん
どこから見ても、小学生のよう
お願いして、記念写真をパチリ
というカンガルーは、小児科の診察台で一晩を過ごします。
今日15日は、いたやどクリニックは営業しています。
お越しになられる方は、くれぐれも風雨に気を付けてくださいね。
2023年8月15日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
寺地はるなさんの「彼女が天使でなくなる日」(ハルキ文庫)を読みました。
両親を亡くした主人公は、小さなしまで「もらいご」として育てられます。
民宿兼託児所を営む彼女のもとには、
訳ありのひとが泊りに訪れます。
育児と仕事に疲れ果てたキャリアウーマン
母の意にそむけない娘
高校生のうちの子どもを産んだ妹
他人が考える常識、小さな島をかけめぐる噂話
そこで肩を張らずに生きていく主人公に、
わたしたちも、前を向いて歩いていくことを教えられます。
美しい文体とともに、人生とは何かを教えてくれる小説です。
2023年8月14日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
8月12日 兵庫小児アレルギー研究会の納涼会を開きました。
お借りした会場に、お酒や食べ物を持ち寄って、
アレルギーの話、研修医時代のことなどの話に花が咲きます。
16時からはじめて、気が付けば20時半に
居酒屋さんに集まるよりも静かで、話を楽しむことができました。
これからも、この集まり方は「ありかな」と思います。
秋からはまた、研究会でお会いしましょうね。
2023年8月13日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
暑い日の、朝一番の仕事は庭の草花への水やりです。
ハナミズキの根っこまでホースを伸ばして、水道栓を開け、
その間にほかの雑用を済ませます。
立ち止まると、せみとかたつむり
ぼくたちも、のどが渇いたよって、お話ししているようです。
暑い夏は、まだまだ続きそう。
みんな元気ですごそうね。
2023年8月12日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
17才の水泳部の男の子は、真っ黒に日焼けています。
「水の中だと、野球部だとか、ほかの部活の子がうらやましがるでしょ」というと、
「結構、お湯みたいです」と答えます。
「だったら、タオルと、シャンプーもわすれないでね」と注意をうながします。
夏のプールでのんびりと、校庭を駆け回る同級生を眺めるのもいいかもしれませんね
2023年8月11日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏
寺地はるなさんの「わたしの良い子」を読みました
妹の子ども朔は、「良い子」からはかけ離れた存在
人と交わらず、あつかいにくく、そんな朔と暮らし始めることになった椿
椿自身も世間の「幸せ」や「良い子」を受け入れることができないでいます。
妹との確執の末に、見つけた「良い子」とは。
平均的な生き方を拒否し続ける女性たちを描いた作品です。
2023年8月10日
いたやどクリニック小児科 木村彰宏